このドラマの制作が始まった当初は、最後にはどんなところにたどり着くのか、想像もつきませんでした。前代未聞の挑戦でした。
でも最終回を迎えた今、カムカムエブリバディを愛してくださった皆さんと、100年を共に生き、歩んできたという感覚があります。
放送が始まってから、本当に多くの皆さんから頂いた温かい声を感じながら制作してきました。
この作品が皆さんの心に残るものになっていたとしたら、それは多くの方の気持ちが宿ったからだと思っています。心からの感謝の思いでいっぱいです。
これは皆さんの物語です。
どんな人にも、親や自分を育ててくれた人がいて、その人にも必ずそんな人がいて、その道はずっと100年以上前まで遡ります。
そして皆さんも今はきっと、この先の100年、もっと先の未来につながっていくのです。
自分がここにこうして生きていることの奇跡、今という時間の貴重さ、
そして先人たちの積み重ねの上に築き上げられた平和の尊さを心で感じていただけたら、それは制作チームにとって最高の喜びです。
日向の道は誰にでも歩むことができます。
時には太陽が眩しくて、陰にずっといたいと思うこともあるでしょう。
でも、少しだけ頑張ってみる。一歩ずつ、陽のあたると場所に近づいていく。
そして、ひなたに一歩足を踏み入れた時に、
陽の光の暖かさを感じるはずです。
コロナ禍、戦争、数年前には思ってもいなかったようなことが起きています。
企画が始まったばかりの頃は、戦争の時代から現代までたどりつけば、平和でみんなが笑顔でいられる時代が描けると信じていました。
残念ながらそれは叶わず、2020年の春は、みんなマスク姿で、戦争のニュースが飛び込んでくる世界になりました。
それでも、私たちは希望を未来に託しました。
2025年、ひょっとしたらもっと先になるかもしれないけれど、再びみんなが触れ合い、笑顔を見せ合える時代が来る。
どこの国とも自由に行き来できる。
そんな世の中になってほしい。
心からそう願っています。
カムカムエブリバディの物語はこれで終わりますが、皆さんの物語はこれからも続きます。
誰もが自分の人生の主人公であり、ヒロインです。
バトンはもう皆さんの手の中にあります。
苦しい時もあるかもしれませんが、
安子、稔、るい、ジョー、ひなたは言いました。
Life can be so sweet on the sunny side of the street.
日向の道を歩けば、人生が輝くよ。
皆さんの道を陽の光がずっと照らしてくれていることを願っています。
カムカムエブリバディー作成チーム一同
代表して 制作統括・堀之内礼二郎






































