この記事は、以前ミネトの個人サイトで公開していた文章の改訂版です。
余計な文章・記述などをバッサリ切り捨て、なるべく短くしようとしましたが、
結局キョーレツに長くて、ふたつに分ける羽目になりました。
読むなら覚悟して下さい(笑)
「このヒトおかしいんじゃない?」と思われる勢いでハマってしまった結果です。
◆はじめに
以下の文章はゲームのネタバレがあるので、これからプレイする方はご用心!
【リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産とは……】
Nintendo3DSのゲームソフト。ジャンルはリズムアクションアドベンチャー。
レイトン教授の方式を取り入れたストーリーパート(アドベンチャーゲーム)と、
物語に沿って展開されるリズムゲームで構成されています。
物語にはツッコミどころが多数ありますが、
とにかく音楽が素晴らしいです。
演奏の質が高くて、スタイリッシュでドラマティックでビューティフルです!
リズムゲームはノリノリで超楽しい♪
メインキャラクターも魅力的。
動画も美麗。
◆キャラクターごとの雑文+ツッコミ
かなりガッツリ突っ込んでいますので、ご注意ください。
キャラ名の()内は声の担当
●怪盗R/ラルフ(細谷佳正)
主人公。
普段は冴えないメガネ男子のラルフ(18)だけど、その正体はパリを騒がしている怪盗Rなのだった。
そう、ヒーローや怪盗といえばこれ!
普段は平凡、目立たない、大人しい、情けないといった感じのキャラが、実は……
という設定が萌えるんですよね♪
最初パッケージを見たとき、絵柄の可愛さから、主人公は男装の麗人なのかな?と思いました。
人間離れした運動能力とリズム感を持ち、
ダンス、侵入&逃走、バトル、剣術、料理、ボーイ等、何をやらせても華麗にこなす完璧超人。
だけど、ここぞ!という重大な局面でなぜかしくじる。
よくやる仕草は帽子を押さえる、指を鳴らす、くるくる回る、
人が見ていないところでも無駄にカッコつける。
完璧なダンスで主人公をリードする黒いバックダンサー2体をオプションに持つ。
とにかく全編通してよく動く主人公。リズムゲームパートのダンスモーションは見応えがありカッコイイ。
カメラアングルがグルグル動き、よく見えないダンスシーンがあるのは残念。
リアクションやボイスパターンがたくさんあって、とにかく楽しいです。
◆怪盗稼業の基本設定◆
3年前に失踪した父親を捜すために、手がかりとなる謎の紋章が刻まれた美術品を追っている。
それと同時に、美術館に展示されている作品(実は贋作)を、本物とすり替える作業を行っている。
現在美術館にある作品は「贋作師だった父親が創った偽物の美術品」で、
ひそかにすり替えられた本物は闇ルートで売りさばかれてしまっていたらしい。
つまり、Rは本物を奪い返してきて本来あるべき場所へ戻しているというわけ。
Rは凄腕の怪盗だと思う。闇ルートで売られた品物を取り戻すなんて、一筋縄じゃいかないでしょう。
しかしなぜアパートの秘密の地下室に大量の本物があるのかが、イマイチ不明。
あちこちから回収してとりあえず保管してあるのだろうか……と思ったが、
本物が一堂に会するというのはヘンだし、
そもそもあらすじには、
ラルフが地下室の存在を知る前から本物は地下に保管されていたともとれる記述がある。
だがその話が正しいとすると、ラルフがマリアに語った
「贋作と引き替えに盗まれた美術品を奪い返し、本物を元の美術館や博物館へ戻している」
という台詞と大幅に矛盾しているような。ちょっと~、どうなってるの?
そもそも売るためにすり替えられた本物が地下にひっそり保管されているのはおかしいし、
グラーフ率いる組織(父親が所属している)の者が
地下室の存在を知らない(としか思えない)のも不可解。
真相は如何に?
盗みを働く時、どう見ても素手なのが気になる。透明な手袋でもしてるのかな。
Rの服装で普通に街を歩くし、人と接するし、ラルフに戻るのも街中(どこで着替えてるんだ)。
Rの服装のまま帰宅もする。盗んだ腕輪はずっと腕に填めたままだし。
隠密行動を取るつもりは一切ないらしい。
けれど誰も彼の正体に気づかない。
(Rの服装で面と向かって会話する警官までもが、その人物がRだって事に気づかない!)
ルパン三世のように「職業・泥棒」というのとは違って
「ラルフという名の学生」という正体があるんだから、迂闊な行動としか思えない。
普段の一人称は「僕」だけど、作中一箇所だけ「俺」と言っている部分があります。
怒りのあまり俺になったのか、単なる台本上のミスなのか気になるのです。
声優さんも悩んだんじゃないかな。
ミシェルとエミールという友達がいる。
ミシェルがセーヌ川で大発見したと言ってたのが気になるんですけど、詳しくは語られず。
私が見落としただけ?
物語中、気になったシーンの筆頭はやはりエッフェル塔のエピソード。
クロード「撃たれたんじゃなかったのか!」
R「かすっただけだよ」
おい!?
ここはさすがに盛大に吹いてしまいました。
だったら銃撃後倒れたあげくに大事なアイテムを奪われて、ヒロインも救わず逃げるなよぉー!
(そもそも偽物アイテムで敵を欺こうとしているのに、本物を持ってきていたのは何故?)
かすっただけでアレはダメージ大きすぎ。ここはきちんと負傷していないと、
一連の展開が不可解な印象になるんです。
確かにリアルに考えると銃を前にして平気でいられるヒトは少ないだろうけど、
主人公が銃を怖がっていたら爽快感がなくなるよ。怪我をするようなピンチに陥るのは一度で充分、
あとは、コナン映画みたいにちょっと無茶しても敵の攻撃は当たらないのがお約束でしょう(笑)。
件のシーンは、弾は当たったけど実は腕輪には持ち主を癒す力があって、
グライダーにブラさがっているうちに傷が回復して九死に一生を得たくらいの
ご都合主義な流れでも良かったのでは?
あと気になったシーンは、
瀕死の敵がヤバそうな機械の操作を始めたのを、止めずに見ていたところかな。
目の前にいるんだから力ずくで止・め・ろ・よ~! っと、ここは本当にイライラしました(笑)。
止められないなら、近づけない理由くらいは描写すべきなのです。
そしてヒロインとのラブが足りない!
ドレス姿のマリアを見て頬を赤く染めるシーンをはじめ、
彼女にほんのり恋心を抱いているような雰囲気が随所にあるんだから、
社交ダンス以外にもロマンチックなシーンを見たかったし、
(しかしラルフ、社交ダンスで普段着って!? っていうか、あの祝賀会にドレスコードはないのか?)
警察に追われる身であるがゆえ彼女と別れなきゃいけない葛藤シーンとかも最後に少しは欲しかった。
フォンデュにすら「ラブ作戦」なんてリズムゲームがあるのにな(フラれるけど)。
最後の街中BGM「Je Te Veux (ジュ・トゥ・ヴ→邦題・きみが欲しい)」は
ラルフの心情かなぁと思っていたんですが、違うのかしら。
ところで、半年後、一年後には怪盗Rが活動していない雰囲気なんですが、一体どうなったんでしょうか。
●フォンデュ(岩崎ひろし)
かわいい。泥棒の手伝いまでこなす、主人に忠実な犬。
運動能力もRに負けず劣らず。というか普通なら犬の方が人間よりも運動能力は高いのか。
とにかく、色々な人にかみつきすぎです。
かみついた時のハートマークは何だろう。失敗すると×が出るので、
ハートはラルフに対する「やったよ!」っていう愛情表現かな。
しかしラルフの時もRの時も、ずっと同じ犬を連れているのに正体がバレないとは。
ポーラさんの反応も不自然。
「あらかわいいワンちゃん」←別のシーンではちゃんとフォンデュちゃんって認識してるのに。
ロアンの声担当も岩崎さん。ボーイ主任とその弟イレール、ドッグショー勧誘員デジレもそうかな、
と思うんだけどどうだろう。
●マリア(剛力彩芽)
ヒロインとしての位置づけにいる少女なんだけど、なんというかつかみどころのない印象です。
助けてくれた恩人を信頼しているだけなのか、仄かな恋心を抱いているのか?
なぜか彼女からは、Rに対する感情がほとんど何も伝わってこないので、
だんだんその存在がどうでもよくなってきました。
いえ、どうでもいいとはいえ、やはりヒロインなら主人公とそれなりにラブラブして欲しいのですよ!
という事でここはやっぱり、彼女がRに惹かれてゆく具体的なエピソードが欲しかったところ。
危険を顧みず中枢部までやってきた事で、一応そういうのを表現しているのかな。
ああそうか……この違和感は、Rがピンチのシーンでリアクションが薄すぎだった事が大きいんだな。
倒れたRがトドメを刺されそうになったときに
「やめて、撃たないで!」とか、その手の台詞が一切ないのは不自然だし、
ナポレオン達には「彼を傷つけた人の命令になんて、誰が従うものですか!」
くらい言って欲しかったし、
再会した時も「無事だったのねR……良かった」と安堵するとか、そういうのもなかったし。
つまり情緒が足りないんですね。
別離のシーンでは、せつなさなど一切見せずに元気に別れているけど、
一年後のエピソードでは「今あなたはどこにいるの? とても会いたい……」と呟いているので、
たぶんRのことが好きだったのでしょう。
だったら、Rは彼女に正体も住処も明かしているんだから、
会おうと思えばいつでも会えるだろうよ、とか身も蓋もない事を思ってしまうんですが。
いやそれとも、もしかしてRって一年後には行方不明になってたりするのかも?
マリアは一話限り登場するヒロイン(寅さんでいうマドンナ)なのかなと思いました。
剛力さんの声について感想を述べるのは、自粛しておきます。
声優の技術をしっかり身につけてから挑戦すれば、
ネット上の評価であんなに叩かれる事はなかったのかも知れません。
ただ、普段より高い声で演じてという制作側の指示は「声優初挑戦」の人には無茶だよなぁとも思う。
●探偵クロード(武田華)
かわいいよ、この子かわいいよー!
サッカーボールで攻撃してくる探偵少年というとコナン君を思い出しますが、
この設定はツッコミ待ちのわざとだろうから気にしない。
コナンを知らないであの設定にしたのなら、かなり驚きますが。
実は少年じゃなくて少女だったという設定はオーソドックスながら萌えますが、
マニュアルのイラストを見た瞬間そうじゃないかと思っていたので、意外でもなんでもなかった。
クロードという名前が、女の子の名として普通なのか気になるところですが。
で、ちょっと調べてみたところ、クロードはローマの家族名から派生したフランス語の男性名。
女性ならクローディアになるようです。むむむ? クロードって本名なの?
父親も普通にそう呼んでいるし、そういうものですか。
カフェでお茶するシーンがとってもチャーミング。普段から男言葉なんですかね。
といっても外国語にそういう区別はないのか。
Rの計画に巻き込まれてグライダーを撃墜され死にそうな目に遭わされているのに、
そこを責めないのは器が大きいと思う。あそこは色々な理由でRを殴ってもいいと思うんだ。
リズムゲーム終了時の台詞「オレの勝ちだ!」「どうだ、参ったか!」などが勝ち気で可愛いです。
ところで、崩壊する空中庭園でR達を助ける時の、人間離れした行動力とパワーは一体?
(落ちてゆく人間二人分の体重をあの状況で支えるなんて、普通はできないでしょう)
……まぁ深くは考えないでおきます。
きっとオペラ座でRに助けられたのが悔しくて鍛えた結果なんだろう、と思っておく。
父親との確執がある時は終始不機嫌な表情だったけど、
それが緩和されてからと最後「見つけたぞ、R! そこを動くなよ」の時の笑顔もいいですね。
彼女がRを追いかける執念は見方によっては恋心に見える!(笑)
今後Rとラブコメをやって欲しいな。
アナザーチャプターでは、探偵の目的が「父親をみかえす為にRをつかまえる」から
「パリの平和を守る」になり、これまでに輪をかけて無茶をする人になっていました。
警視は娘を尾行してきたんでしょうか。
父親に何か言われるたび「いちいちうるさい!」ってムキになるところがまた可愛いですね。
しかし、あの終わり方は……続編が出なければ意味不明なまま終わるネタ振りはどうかと。
●ボードワン警視(咲野俊介)
クロードの父親。髪型どうなってんだ。
クロードの外見は母親似、中身は父親似なのでしょうか。
怪盗やら泥棒やらが主役だと、警察はどうしても引き立て役扱いになりますね。
あれだけ準備してRに逃げられてしまうのが気の毒。
それから、空中庭園内で追いついたとき、パリの危機を救ったRに対して
(でも、よく考えたらこの時点ではまだ救ってないよね?)
「今日だけは礼を言わせてもらう」と言って見逃してくれるのはまぁ判るけど、
どうしてハインリヒを逮捕したところで退いてしまうのかが謎。
ナポレオンという悪の首謀者を叩く任務をR一人に任せるって、ちょっとひどくない?(笑)
悪魔の騎士団をガンガン撃ちまくるシーンは、音楽の良さも合わせてとっても格好いいです!
というかプレイしていてスッキリする。咲野さんの声も素敵です。
海外版では銃がペイント弾になっていて、効果音が「ペチャッ!」でした。爽快感ないなぁ……
●皇帝ナポレオン(立木文彦)
会うたびに「跪くがよい!」「ひれ伏すがよい!」とかうざいです。
その台詞は臣下が下々の者に対して使う言葉という印象があるんですが。
「皇帝の御前である。控えるがよい!」とかね。自分で言うな。
そして手下以外誰にも跪いてもらえないから情けない。
ここで奴が出てくるだろうな~と思ったところで必ず登場する。
いかにも悪役が言いそうな台詞を恥ずかしげもなく放ってくる。
言う事をきかせるのに人質を使ったり、小物臭ぷんぷん。
意外性が皆無。つまらん敵だな。顔も普通の悪人面だし。
百戦錬磨と主張しながら、大して戦いの経験もなさそうな若造に剣の対決で負けるし。
対決シーンの曲は盛り上がるのにな。
大量に連れ歩いている配下が、ことごとく雑魚。
あれだけ防御を固め武装していて素手のRに一撃でのされるとは、情けなさすぎです。
音楽はいいのにねぇ。
しかも結局皇帝が影武者って……
影武者が竜の玉座なんてデカイものを好き勝手に使って崩壊させていいのか!
(正確には、壊したのはRだけど、彼の侵入を阻止できなかったのは影武者の責任)
声の立木さんが良いだけに、惜しいキャラですね。
●ハインリヒ(上田燿司)
皇帝からグラーフと呼ばれたりハインリヒと呼ばれたり、呼称が統一されていない人。
もうね。初登場の瞬間から、敵にしか見えませんでした。こいつ絶対に裏切るぞと。
やっている事も発言も怪しすぎるし、そういうキャラクターデザインなんですもの。
せめてもっと、すらりとした美形やナイスミドルとかなら、裏切りが発覚したシーンで燃えたのになぁ。
ただ、凶悪面に変化しながら銃を構えるシーンはなかなか良かったです。
声もうまくてイメージにぴったりでした。ギャストン先生やシェフ、エリックも上田さんかな?
ところでRがピンチに陥るシーン
「代わりに銃弾をプレゼントしよう。遠慮なく受け取りたまえ、ラルフ君……いや、怪盗R」って台詞、
不自然ではないですか?
名前を出す順番は逆のほうが「全てお見通しなのだよ」という演出として効果的では?
さんざん偉そうで自信満々だったわりに、古代兵器による攻撃を踊るRに避けられたばかりか、
素手や足で弾かれて反撃されてしまうのも間が抜けています。
とはいえあのシーンは「R、なぜそこで踊る!」と思いつつも、
けっこうツボにハマって何度も繰り返しプレイしてしまいましたが。
「覚悟しろ、ハインリヒ!」って台詞は聞く度に笑えます。
ところで、ハインリヒが逮捕されると「怪盗R=ラルフ」ってのが警察にバレませんか。
黙っている義理はないんだし、取り調べでべらべら喋っちゃうんじゃないかと。
そういえばマリアも、クロードがいるところや人前でも平気でRの事をラルフって呼んでるし。
状況としてこれはどうなんだ。
●エリザベート(甲斐田裕子)
娘のマリアと似て、やはりよくわからん人。
生まれた子供が厄介事に巻き込まれると最初から判っていたのなら、
そもそも生んではいけないような(酷)。
どうしても子供が欲しかった……というのなら自分の側に置いておきたいだろうし、
修道院に置き去りにしてくるのは変だ。しかも巻き込みたくないと言いつつ、
ご丁寧に元凶となるバイオリンと譜面を添えるとか意味不明。
マリアを銃弾から守る場面も、無理がありすぎですね。
あそこで庇ったところで、皇帝の目的はRに精神的ダメージを与えてから処刑する事なんだから、
次の瞬間見せしめとしてマリアが撃たれるのは避けられないでしょう。
『娘を庇って母撃たれる→母子の会話→母死亡(死んでないけど)→
警察登場→敵逃げる→R、怒りに燃えて敵を追う』という流れのこの場面、
母子の会話シーンでは、なぜか周囲の敵やRの時間も止まっていました。
メインで演じている以外のキャラクターも同時進行で動くはずなのに動かない、そのフォローがない、
シナリオとして問題のある部分です。
ここは
『娘を庇って母撃たれる→警察登場→敵逃げる→母子の会話→母死亡→R、怒りに燃えて敵を追う』
……という順番にすれば、とりあえずは自然な流れになったと思います。
もしくは皇帝が「飛び出してくるとは愚かな。まあいい、良い見せしめになった」みたいな
憎たらしい台詞を言うとか。とにかくあのシーンで敵の無言棒立ちはヘン~。
エリザベートに従事する執事ロアン(岩崎ひろし)は若い頃優秀なボディガードだったみたいですが、
Rにもナポレオン軍にも容赦なくボコボコにされて気の毒。老人虐待!(笑)
しかしロアン戦はアツイです。ノーミスで決まると心地良い。
ところでエリザベートって姓ではなく名ですよね……?
だとすると「エリザベート公爵夫人」って呼び方は少し不自然な気がします。
本来、肩書きの前には公爵の姓が入るんじゃないかと。違うのかな。
●ラルフの父親ダリウス(桐本琢也)
ナポレオン(本物)の近くに寄りそう影のような存在。
この赤毛親父、何を考えているのかサッパリ判らない。
息子を犯罪に巻き込みたくなかったという理由なんだろうな、と思うけど、
未成年の子供を置き去りにするなよ~
(一応ポーラさんあたりにラルフをよろしくとかお願いして行ったかも知れないけど)。
どうみても「次回に続く」終わり方をしているので、
彼については続編があれば明かされるのでしょう、多分。
エリザベートとは旧知の仲だというし、まだ描かれていない部分が色々ありそうですしね。
赤毛って事以外は息子と似ていませんね。ラルフは母親似なのでしょう。
そもそも主人公は父親を探すために怪盗になったという設定なので、
父親と再会するのがゲームの最終目的だと思っていたのに、
いつの間にか物語がマリアとパリを守る話になってしまったので軽く混乱しました。
続編がある場合、父親と再会→倒すというセガの某STGな流れにならないよう祈っておきます。
●ティアマトの腕輪
不思議な力を発揮して、敵を空中に浮かび上がらせた件については誰も突っ込まないんでしょうか。
唯一ナポレオンが「なんだ、この力は……」と驚いているけど、
その後、特にRの発揮した力を警戒するでもなくスルー。
RもRで、この不思議な力は一体なんなんだと追求することもなくスルー。
マリアも「今の力は?」と質問することもなくスルー。一体どーなってんだ。
●空中庭園「竜の玉座」
そういえばボードワンの台詞だけで流されて、
竜の玉座が地下からどうやって空中へ出現したのか具体的な描写がない。
たぶん地面を突き破って物理的に地上へ出てきたんだろうし、
その時に相当な被害が出ていると思うんだけど……。
そして崩壊・墜落した時にも同様に被害が出ているような気がするんだけど、
作中では触れられず。そんな細かい(?)ところを気にしたらダメ?
●その他
他にも突っ込みたいネタは無数にあるんですが、キリがないのでこのくらいにしておきますね。
うるさくてスミマセンでした。この作品が好きでたまらないからツッコミも濃厚……
と言って納得してもらえるだろうか。
【ここはツッコミどころ?】
主人公がいつでもどこでもリズムで解決とか、
どこからともなく現れたダンサーと一緒に
空間移動をかましつつ色々な場所で踊ったりするのは別にツッコミどころじゃないです。
そういうのはミュージカルではよくある出来事ですし(笑)。
お前移動中どこにいるんだとか、サッカーボール無限増殖とか、同じ彫像多すぎとか、
変な植木多すぎとか、Rのポケット異次元すぎとかも、気にしない~♪
なお舞台がパリなのに歌詞や合いの手や台詞の一部が英語なのは、
プレイヤーへの配慮かなと思います。
例えばサンキューがメルシーになっても、
フランス語に馴染みがないと、いまいちピンとこないし。
ノリ重視なのでしょう。
【ストーリーパートのシナリオ】
どこかで見たことがあるネタ+展開
(ミネトの印象としては「天空の城ラピュタ+カリオストロの城」っぽいです)でも、
書きようによっていくらでも面白く魅せられると思うのですが……。
その辺の努力は根こそぎ放棄したような物語に仕上がっていました。
ところどころに変な台詞、雑な展開があるし、文章の前後が繋がっていないところまであるし、
少しくらいなら変でも流すんですが、この物語は変な部分が多すぎてちょっと無理。
誰かダメ出しできる人はいなかったのでしょうか。
音楽やリズムゲームが素晴らしいだけに、あーもうほんっっっっとうに勿体無さ過ぎです。
これから練るつもりのプロットの段階で「もう時間もないし、これで行こう!」と
GOサイン出されちゃったとかなら、多少は同情しますが。
蛇足・ラピュタ、カリオストロの城、リズム怪盗Rにおけるヒロインの共通点
特別な血筋を受け継いだ人物である
気だてが良く優しい性格の少女である
物語の鍵となる重要なアイテムを持っている
変なオッサンに狙われている
なりゆきで主人公に助けられる
でも結局、敵の手中に落ちてしまう
いざとなったら勇敢
クライマックスで主人公と共に死と隣り合わせの状況に置かれる
主人公と仲間(+ライバル)達に救われ、平和な日常を取り戻す
【アニメーション】
ムービーはすごく綺麗で魅力的だと思います。竜の玉座の描写は圧巻!
ただ、シナリオやテキストがおかしいので仕方ないんですが、演出や展開がちょっとヘン。
そして、複数の人が描いているのか、キャラクターの顔がシーンによって少しずつタッチが違う感じ。
バイオリン演奏に関しては残念ながら弾いているように見えませんでした。
音に合わせてリアルな描写が欲しかったところだけど、これは贅沢な希望かな。
ゲーム進行中にしか見られないイベントカット(一枚イラスト)もギャラリーに入れて欲しかったですね。
感想雑文その2に続く