夢みる頃をすぎても
吉田秋生
小学館 小学館文庫
全1巻
発行日 1995/7/10

 

「夢みる頃を過ぎても」というフレーズは、つい歌ってしまいたくなりますね。で、その後には「心はエメラルド」って続くんですよ。辛島美登里さんの歌です。

 

さて、それはさておき。

 

今の吉田秋生先生の絵柄からは想像しがたいタッチ。わりと普通というか、ありがちな少女漫画風。そう感じたのは、トップに掲載されている「楽園のこちらがわ」。昭和52年発表作品と書かれている。

 

受験ノイローゼによる偏頭痛を医者から指摘され、両親により3流校に転校させられた基(もとい)。だが、大学進学への夢は捨てきれず、勉強に励んだところ、「ガリ勉」とけなされ……。でも、中学校で同じ学校だった恭一や、その友人たちと、なんとなくやっていくうちに、なんとなく馴染んできて。

 

続編の発表が昭和55年となっていて、ちょっと絵柄が今に近いかなと感じたら、その次は昭和57年。これはもうBANANA FISHぽい。

 

青春の一コマを彩る中・短編集。

 

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