春の微熱
清原なつの
早川書房 ハヤカワ文庫JA
全1巻
発行日 2002/5/15
 
いつまでたってもウブでネンネな久美。女子高の教室で、男性器と女性器の解説図解を取り囲んでわあわあ言ってるクラスメート達を横目に、ご機嫌斜め。そんな彼女の家に、従兄弟の研二がやってきた。研二の両親が海外転勤のため、久美の家でやkっかいになることになったのだ。だからといって、急に男嫌いが治るわけではない。洗濯物の片づけをしていると、その中から研二のパンツが出てきて、「一緒に洗ったら妊娠する」と大騒ぎするほどなのである。
 
久美の男嫌いは姉や妹のせいもあるのかもしれない。2人とも恋愛には奔放で、どうしても久美は反感を抱かざるを得ないのだ。
 
でも、そんな久美にも、研二は優しい。久美の心情を察して、精一杯の気遣いをする。そしてどうやら、研二のおかげで久美も雪解けを迎えそうだ。
 
表題作「春の微熱」ほか、全10編の短編集。
りぼんマスコットコミックスでは、短編集の表題作になった「なけなしのラブストーリィ」や「ABCは知ってても……」なども含まれている。そっちも持ってるから、だいったい読んだことある作品、かな。
 
 

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