私の保健室へおいで…
清原なつの
早川書房 ハヤカワ文庫JA
全1巻
発行日 2002/6/10

保健室にやってくる生徒は、聞いて欲しい何かを心に抱えている。ちょっとけだるな養護教諭の千代子先生は、最近お酒が手放せない。どうも勤務中に消毒用のアルコールなんかをたしなんでいるらしく、相談に訪れたせいらにいきなり「アルコール臭い」と指摘されている。

 

さて、その相談とは。

 

男子生徒である大森望君が、「生理が無いんです」と、保健室に駆け込んでくる。ろくに話も聞かずに、「きみに整理があるわけないでしょ」と返す千代子先生。

清原なつの先生の作品には、比較的ティーンエイジャーの性を取り扱った作品が多い。

「生理がないのは私です」と、後からやってきたのが、の彼女、せいらである。

二人は、彼氏彼女の仲であるが、思い当たるふしはない。

結論としては、ハードな受験勉強による体調不良だった。

 

せいらには嫌われてしまった千代子先生だが、君にはいい相談の相手にはなったようで。

 

全8編掲載の短編集。既刊単行本(ほとんどが短編集)の表題作が中心の収録のようです。

 

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