飛鳥昔語り

清原なつの

集英社 りぼんマスコットコミックス

全1巻 1980/7/20発行

 

「清原なつの傑作集2」として発行された初期短編集。

中大兄皇子による暗殺を避けるため、有間皇子は流行り病が原因で気がふれたということになっていた。本人も気のふれた芝居を続けていたが、ある日、一人で散歩をしているところで、どうやら高麗からやってきたらしい少女と出会う。言葉もよくわからないその少女すら、敵のスパイではないかと疑心暗鬼になる自分に嫌気がさす。

 

有間皇子は病気を治すという艇で牟婁の湯へ出かける。そして、逃げることよりも、国のために戦うことを決意するのだが、嵌められて謀反を計画しているということにされ、逆に窮地に陥ってしまった。

 

高麗からやってきたとされていた娘も、どうやらかつて何らかの窮地に陥っているところを助けられた人物のようで、有間皇子も未来人によって助け出され、未来の歴史研究所のようなところで、ロバートブラウン教授のもと、研究に励むのだった。

 

清原先生がこのあと時々展開するSF世界の入り口を見せてくれる作品。表題作他、全5編収録

 

(漫画所持作品リスト 931)