ミスタージパング

ミスタージパング
椎名高志
小学館 少年サンデーコミックス
全8巻
1巻発行日 2000/9/15

史実をビミョーに利用しながらも、史実に捕らわれない独自展開のSF戦国時代劇。カバー写真の3人は、信長、家康、秀吉。そこに、「トキヨミ」の一族が絡んでくる。トキヨミとは、時を読めるということ。すなわち、預言者。

戦国の世において、預言者が云々というのは、横山光輝先生の「時の行者」もそうだった。この物語では、「ヒナタ」と「ヒカゲ」という二重人格の女の子が登場する。この２人の統合された人格が「ヒカリ」。うまいネーミングだと思う。

さらに加わるのが、タイムマシンを手に入れた昭和のマッドサイエンティスト、天回。比叡山を乗っ取り、比叡山を拠点に世界を席巻しようと画策する。身寄りの無い苦しい立場の人々を救い、クスリで洗脳し、特殊能力を発現させ、戦闘員にしたてあげる。そこへ攻め込むのは、信長と武田の連合軍プラス秀吉。

ラストシーンは「本能寺の変」。自刃に追い込まれた信長に、最後の一手を差し出したが秀吉だった。

１８６３