「いとしこいし 漫才の世界」 | こだわりの館blog版

「いとしこいし 漫才の世界」

こい「うちの妻(サイ)がね」
いと「あんたんとこ、サイがおんの?」
こい「妻(サイ)はおりますよ」
いと「エライもんがおりますね。」
こい「別にエライことはないけど。」
いと「やっぱり、家の中に」
こい「たまに表へも出るけど」
いと「鎖かなんかに繋いで」
こい「鎖とはナンのお話やねん?」
いと「こんなとこ、トゲ生えて」
こい「あのな、それは動物園におるサイ」
いと「そうよ、サイよ。」
こい「ぼくの言うてんのはうちの妻(サイ)」
いと「うちのサイ?」
こい「うちの嫁はん。」
いと「嫁はん。」
こい「妻(つま)、家内、ワイフ」
いと「たくさんおんのやな」
こい「一人やないか、そんなもん。」
いと「あの嫁はんがサイか…。」
こい「妻(さい)やちゅうに。」
いと「あれはカバやで。」

天下の岩波書店から
「夢路いとし・喜味こいし」の本が出版された。
(「いとしこいし漫才の世界」
 喜味こいし・戸田学編、岩波書店、2600円+税)
新聞の広告の片隅に、それを発見してからは
もういても立ってもいられなくなり
翌日本屋へ行くのすらも待ちきれず
ネット書店に飛び付いて購入した次第。

内容は昨年9月、
夢路いとし氏が亡くなり二度と見られなくなった
珠玉の漫才コンビ「夢路いとし・喜味こいし」の
漫才について芸談について等が、
漫才のネタ(名作選)を中心として綴られている。
本が家に到着し読み始め、
家に、通勤に、読み漁っていたら
ものの3日間くらいで読み終わってしまった。
しかし読んでいる間は、
まさに私にとって幸せな時間であった。