すっかり、ご無沙汰してしまいましたが、

いかがお過ごしでしょうか。

人材育成家の島田美稲子です。

 

 

最近、宮部みゆきさんの本を何冊か読みました。

いつも、、、というわけではありませんが、時々無性に読みたくなるのが、宮部みゆきさんの本です。

どちらかというと、宮部さんの本の中でも、時代小説のほうを読みたくなります。

今回は『桜ほうさら』と『この世の春』の2作品を読み終えて、

これから読もうとしているのは、『三鬼』と『あやかし草紙』の2冊です。

 

 

これは”三島屋変調百物語”というシリーズの4冊目、5冊目です。

 

ふつう、百物語と呼ばれているのは、たくさんの人が集まって、

ひとりひとつずつ、会談をかたり、100本のロウソクを消していく、、というものですが、

江戸、神田にある袋物問屋、三島屋の黒白の間で語られる百物語は、

少し趣向が違います。

 

三島屋の黒白の間の百物語では、語り手がひとり、聞き手がひとりだけです。

聞き手は三島屋の主人、伊兵衛の銘で19歳のおちか。

黒白の間で語られる物語は、”語って語り捨て、聞いて聞き捨て”が決めごと。

ここで語られたことは、黒白の間の外に出ることはありません。

 

聞き手のおちかは、語り手が話しやすいように相づちを挟み、話を促しますが、

語り手が話したがらないことは詮索はしません。

語り手が語りたいことだけを語る場所、それが三島屋の黒白の間であり、

その聞き手が、おちかなのです。

 

このシリーズの最初の本、『あんじゅう』を読んだとき、

聞き手であるおちかは、カウンセラーのようだと思いました。

語り手に寄り添い、語り手が語りたいことだけを聞く。

語る、語らない、という選択肢は、語り手にあり、聞き手は無理強いをしない。

 

人は、自分の心の中に語りたくても、語れない物語を持っています。

語りたいと思っている人が、語りたくなるような場を作り、

語ることで語り手が心の落ち着きを取り戻す。

 

語り手に寄り添い、

語り手が語りたい、と思うような場を作る存在になりたい。

それが、カウンセラーとしての私の今の一番の願いです。