「これを持ってCRとします」

主治医の言葉である。

CRと言っても、パチンコのことではない。
「完全寛解」のことである!!

血液のがんの場合、「完治」という言葉は使わない。
「寛解」というのである。


それは、夢のような瞬間だった。

やったーーー!!!
(もちろん、叫んだ。)


私はステージ4だった。
全身のリンパ節に腫瘍ができていた。
脾臓にも、肝臓にも浸潤していた。
数十箇所に「骨転移」をしていた。
おまけに、「骨髄」も侵されていた。


奇跡って、起こるんだー。
こんなことって、本当にあるんだー。


人生にリセット・ボタンはないと思っていたけれど、
そうじゃない。
否応なく押されてしまったリセット・ボタンだけれど、
人生は、いつ、どんなところからでもやり直せる。


今は不思議な気分である。
病気になる前よりも、今の方が幸せな気がするから不思議だ。
お金はすっからかんだし、仕事は思うようにできないし、
体力は衰えてしまって、老人並みだし、
歯を抜かれ、髪もちゃんと生えそろってないけれど、
私には、とびきりの友達がいる。

近くにいていつも励ましてくれた友。
遠い空から、私のために祈ってくれた友。
エールを送ってくれたり、一緒に泣いてくれたり・・・。

本当に大切なものは、何一つ失わなかったのかもしれない。
そんな風に思える。


白血球は、まだ回復しない。
もちろん、体力も。
これから、地固めのリツキサン投与は続く。

でも、世界は輝いて見える!!

せっかくだから、手の届きそうな夢は叶えておこうと思う。
ディズニー・シー&ミラコスタに連れてってくれる人を探さなくちゃ・・・。


私を励まし、支えてくれた全ての人に感謝します。
私も、私を愛してくれる人たちにとって、良き友でありたいなあ。

そして、病気と闘っている全ての人にエールを送ります。

♪ You just call out my name
♪ And you know wherever I am
♪ I'll come running to see you again
♪ Winter, spring, summer or fall
♪ All you have to do is call
♪ And I'll be there
♪ You've got a friend

「You've got a friend」 by Carol King