和食店の女将として働きだして、3年近くたちました。
お休みは基本週1日、
平日は午後の3時頃から夜11時まで、
土日は、朝10時(予約によってはもっと早く)からラストまでの通し勤務。
そして、お店の定休日が12月31日と1月1日のみなので、
お正月休みはその二日間だけ。
毎年、1月2日の朝から勤務していました。
しかも、年末年始は予約、フリー客ともに大入り満員で、
とてつもなく忙しい。
これが一番辛かった![]()
毎年、妹家族が甥や姪を連れて、年末からやって来るので、
疲れて帰って来ても、ゆっくりと休めない。
母がいるので、我が家が妹たちにとっての実家には変わらないけれど、
「本来は私の家、もっと私に気を使って」というのが本音でした。
気持ちにゆとりがなかったんですね![]()
女将として、予約管理や従業員管理、売上管理など、
店舗の接客以外にもやる事が多く、本当に目の回る忙しさでしたが、
不思議とこの時代に風邪をひいたのは、一度だけ。
”長たるもの、大事な時に風邪などをひくな” と言われ続けていて、
気を張っていたのもあったし、若かったんでしょうね
この頃から、身体は丈夫になり、
風邪をひかない体質になりました
ある日、会社から、これからは新店舗をどんどん出店していくので、
新店舗立上げの仕事を中心に、やっていって欲しいと打診がありました。
そのためには、今の店舗の女将候補を見つけておくようにとも。
そんな時、思わぬ連絡が入りました。
福岡の和装コンパニオン時代の先輩(と言っても私より8歳くらい若いけど)Mちゃん。
私が福岡を離れた後、Mちゃんも色々あって福岡から離れ、
当時同棲していた彼と再婚して、他県で娘と三人で暮らしているとの事。
懐かしく思い出話しをしていたら、彼女がポツリと、
「そちらで、何か仕事はない? 彼もなかなかいい仕事が見つからなくて・・」
聞くと、今、住むところもなく、軽自動車で三人で寝泊まりしながら、移動しているとのこと。
これはと思い、さっそく社長や部長に話してみたら、
彼らは私を迎えに来た福岡の料亭で、Mちゃんと会っているので面識があり、
仕事ぶりも分かっているので、一度面接をしたいと言ってくれました。
Mちゃんにその連絡をしたら、さっそく、翌日の夜、
家族3人で、軽に乗ってやって来ました。
そして、話はとんとん拍子に進み、Mちゃんに私の後を引き継いでもらい、
彼(旦那様)も、我が社の企業給食部門で働くことに決定しました。
お金もあまりないようなので、会社の社宅扱いで店舗の近くにアパートを借り、
三人でそのまま暮らしていける事になりました。
Mちゃんは、コンパニオンのリーダーをしていただけあって、
接客はもちろん、宴会幹事様への挨拶や、コンパニオンの手配などはバッチリ。
ただ、年が若いので、年配の仲居さんたちとは少しずつ折り合いが悪くなり、
また、お客様と必要以上に親しくなってしまう癖が・・・。
娘も当時まだ保育園の年長さんだったので、仕事との両立はなかなか難しかったみたいです。
結局、その後1年足らずで福岡に帰っていきましたが、
夫婦二人で働いて、少しは蓄えもできたみたいだし、
一番大変な時に救われたと、感謝してくれました。
また、私も、あの時彼女を後継者にした事で、次のステップに進むことができ、
結果的には良かったと思っています。