高校は、家から自転車で通える男女共学の公立高校の普通科。
比較的自由な校風で、それなりに青春を楽しみました。
振ったり振られたり。
デートしたり、交換日記をしたり・・。
仲良し女子グループと、放課後いつまでもおしゃべりしたり。
部活での楽しい思い出や、試験前に徹夜勉強で苦しんだり。
この高校、当時はまあまあの進学校。
私も、最初は短大に進むつもりでした。
この頃は、女子は四大に進む人は少なく、
たいてい、短大か専門学校に進んでいました。
私は、奨学金をもらい、夏・冬の休みにはバイトをして、
学費と自分のお小遣いを稼いでいました。
バイトは、喫茶店やレストラン、社員食堂などのホール担当。
高校最後の冬休み、友人の紹介でデパートでバイトをしました。
ランドセル売り場でした。
私ともう一人、大学生の男子が
それぞれのブランドのランドセルを担当していました。
その大学生は落研所属で、口が達者でセールストークも上手。
当然、最初の3日くらいは、全然売れませんでした
対して彼は毎日コンスタントに3個ほど売っては、
後は、ノルマ達成とばかりにデパート内をブラブラ。
ある日、孫を連れた老夫婦がやって来ました。
丁度、彼は店内ブラブラ中。
私は、自分のブランドのランドセルの特徴や、すぐれた点を
一生懸命説明しました。
(本当に私が担当したランドセルは、値段は高かったけど、いい商品でした)
そして、熱心に説明を聞いていた老夫婦が、買ってくれました。
すると、近くにいて一緒に説明を聞いてくれた他の人たちも、
次々と購入してくれました。
お散歩から戻ってきた彼は、めちゃめちゃ悔しがってました
この時、初めて接客の楽しさ、物が売れた時の嬉しさを実感しました
その後は、毎日、嘘のように売れていき、
最終日には、例の落研より圧倒的に売ることができました
12月31日、夜7時。
私のバイト最終日。
蛍の光を聞きながら、帰る私に、
デパートの正社員の方々から、お褒めの言葉と、
お別れの言葉を聞いて、嬉しいやら、悲しいやら。
なんせ、デパート内のリアル女子の戦いみたいなものを、
高校生にして実際に体験し、見ていたので、
やっとバイトが終わって、解放された喜びと、
勝負の世界が終了した、という寂しさも感じていました。
そして、私はやはり、就職する事に決めました。
就職組は、クラスで2~3人くらいでした。
担任の先生からは、進学を強く薦められましたが、
我が家に私立に行く余裕はないし、
国立公立のための試験勉強をする気もなくなっていました。
高校卒業後、某財閥系の企業への就職が決まりました。
それと、我が家は、高校3年の秋に
それまで住んでいた場所から、かなり文化的地域へ引っ越しました。
今度は3DKの文化的マンション
長屋からの脱出
初めてのダイニングキッチンに、
初めての私の部屋。
すごく、幸せでした。