母は、物静かで控えめで、知らない人とあまり関わりたくない性格なので、

入院の時は、いつも個室を希望していました

 

私も、母の希望を叶えてあげたいし、

私自身も、絶対個室希望なので!!

 

今回も、個室が何とか確保できました

 

入院して3日くらいは、何の問題もなく過ぎていきました

看護師さんたちも、母がとてもしっかりしているので、

安心していました

 

毎回痛み止めの薬を飲む前に、表にある数字1~10で、

今の痛みがどれ位か聞かれます(これ、私でもなかなか難しい)

 

最初は痛みの強さ 5 から始まり、

痛み止めの薬を処方される度に、2~3へと下がっていきました

 

「順調に痛みも軽減されていて、問題ないですね」

看護師さんも、医者もそう言っていました

 

でも、3日目の夕方、仕事帰りに母の病室を覗いたら

母の表情はいつもと全く違っていたのです

 

まるで生気がなく、首はだらりと下がり、ボォーとしていました

食事の量を記入する表も、何だか支離滅裂に記入されていました

 

一日にして、母は一気に酷い認知症の様な状態になりました

 

看護師さんに確認したら、食事の量の記入表に書かれているメチャメチャな内容を、

全く気に留めていなかった様子で、

「今日は、何だか朝から元気なかったみたいですね」と、

他人事の様に言われました

 

そして、「個室にいると、どうしても一人きりになってしまうので、

認知症が進むんですよ」と言われました

 

私は、

”昨日まで、全く認知症の気配はなく普通にしていたのに、そんなはずはない”

 

”とにかく、すぐに医者に確認して欲しい” と伝えました

 

主治医が来て、診察したところ、

「やはり、個室にいるために、少しずつ認知症になってきているのかもしれません

痛み止めの量が多くなってきているので、少し減らして様子をみましょう」

 

母は時々、少し痛みがあると、5とか6、時には9と申告していたみたいで、

その時は、看護師が薬の量を増やしていたようです

私の知らない内に、どんどん量が増えていっていました

 

とにかく、母のその時の気分で、「痛い」と言っても、

薬の量は増やさないで欲しいとお願いしました

 

 

確かに痛みをとる事が目的の入院ですが、

医者にきちんと確認もせず、

年寄りの、その時の気持ちで変わる痛みの大きさの数字を信じて、

どんどん痛み止めを処方している・・

 

ただ、その時の痛みさえとれればいいとばかりに・・

 

この時から、このB病院と看護師に対しての不信感が生まれました

 

 

 

薬を減らして、母の体調は少しずつ良くなっていきましたが、

それでも、以前の様子に戻る事はなく、

いつもおかしなことを言ったり、見えていないものが見えたりと、

せん妄なのか、認知症なのか分からない状態が続いていました

 

 

ひょっとして、このまま母は、本当に認知症になってしまうのか

不安と悲しさで、押しつぶされそうでした

 

それでも、毎日仕事があるので、ずっと母に付き添う事も出来ず、

もどかしい日々を送っていました