「タテの関係」と「ヨコの関係」(アドラー心理学から) | あなたの人生が一瞬で変わる田仲真治のブレイン・アップデート・キネシオロジー

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前のブログで書きました【医療モデル】【自己責任モデル】の違いにつきまして、
アドラー心理学で提唱している【タテの関係】【ヨコの関係】という観点から考察していきたいと思います。
 
 私は、キネシオロジーに出会う2年前の25年以上前にアドラー心理学に出会いました。
 そして、体のこと、心のこと、人間関係、社会で起きていることなど、ミクロからマクロまで、このように理論整然と整理して体系づけられた学問があることに目からウロコの思いがして夢中になって勉強したことを覚えています。

 巷では「“怒る子育て”から“誉める子育て”へ」とか
「モチベーション(ヤル気)を上げることが大切」などと言うことがモテはやされているなか、
「“怒る”ことも“誉める”ことも全く同じコインの裏表」
なぜなら“怒る人”や“誉める人”がいる時には効果があっても、その人が居なくなったら元に戻ってしまうその場しのぎの対処療法でしかないから…。
 このことは、医療にも共通することです。
 クスリや治療法でいくら病気や症状を消しても、「病気や症状が起きる元になった考え方、感情、生活習慣を変えない限り、
「喉元過ぎたら熱さ忘れる」の言葉とおり、元に戻ってしまうからです。

 また、最近では、
 「モチベーション(ヤル気)を上げることが大切」
との考え方から、自らモチベーターを名乗り、人をヤル気にさせたりするセミナーが流行っています。
 大音響で音楽をかけたり、ダンスを踊ったり、さながらロック・コンサートのようなエキサイティングな非日常の空間によって、その時はヤル気が出るかもしれません。
 しかし、これも一過性なもので、特殊な環境によって上がったモチベーションは、元の環境にもどれば、前以上に落ち込むことになるのです。
 これは、プラス思考が流行ったことで、無理をし過ぎることで振り子が逆に触れてウツが増えている現状からも分かります。 

 ではどうしたら良いのか?
 それは、「タテの関係」から「ヨコの関係」に代え、
「モチベーション(動機づけ)」の代わりに「エンカレッジメント(勇気づけ)」ということです。

 そして、一過性ではない、「永続可能な社会」をもう一度復活させていくことです。
 これは、「里山再生機構」「里山経済圏」という構想の中にその答えがあります。
 このことは、「新年の抱負」にて少し述べましたが
http://ameblo.jp/mindupdate/entry-11740712804.html
また別に詳しく紹介させて頂きます。


 まずは、「タテの関係」と「ヨコの関係」について
25年前に共にアドラー心理学を学び、コーチングの世界で活躍している平本相武さんのブログから以下引用させて頂きます。
http://bizmakoto.jp/bizid/articles/0807/31/news015_2.html


「体が心配だからお酒をやめて」――支配しないヨコの関係を重視

 では、父親の飲酒をやめさせるのも、子供に勉強をさせるのも諦めるのかといったら、そうではありません。「父親がお酒をやめるようにお願いできるヨコの関係を作る」ためのお手伝いはするんです。「子供が自ら進んで勉強したくなるように子供とコミュニケーションできる」ようにするお手伝いを、アドラー心理学はします。つまり、ヨコの関係を作ることで他人に影響を与えることに関しては大賛成なんですが、相手が知らないうちに操作することには賛成しません。

 なぜなら、操作してその場は改善したとしても、いつかは破綻します。そして、次の方法、また次の方法と、どんどん新しい方法を使っているうちに、操作しきれなくなって揉めることがあります。また、操作している側はいいけれど、操作されている側は自分の人生の主人公ではなくなってしまいます。

 そんな堅苦しいこと言わずに、と思うんですが、アドラーは厳格に、人が他人を操作することには一切加担しません。ただし、加担する人を否定はしません。アドラー心理学でカウンセリングする場合は、自分の価値観は一旦脇に置いておいてください。相手の価値観に基づいて考える、というだけの話です。

 誰かが誰かを操作することはしない。その代わり、影響力を与えるようないい関係を結べるようにします。だから、父親にお酒をやめさせはしませんが、父親に「お父さんの身体が心配だから、酒量を減らしてほしいんだけど」と言える関係を作るためには全力でお手伝いします。

 お酒のことは置いといて、どうやったら父親といい関係を結べるかに注力し、いい関係が築けた上で「お酒を減らしてほしい」とお願いして、「お前がそこまで心配してくれるなら」ということでお酒を止めてくれるほうが健全だと考えるわけです。その方が幸せだろうという価値観なんです。

 子供の勉強でも、子供となんでも話せるようないい関係を築いた上で、「お母さんはこの勉強をしてほしい」と言ってみる。すると、子供が興味を持つ場合もあるし、「お母さんがそうでも、僕はこっちがやりたい」と、Noを言われる可能性もあります。Noを言われるかもしれないけれど、ちゃんと自分の思いを伝えられる関係になるように、アドラー心理学はお手伝いをします

 母親に言われて勉強することの何がマズイかというと、自分で自分のことを好きになれない場合があるからです。その勉強がうまく行かなくなった時に、「いい点が取れないから、僕はダメだ。この家にいてもしょうがない」と考えて、所属感もなくなります。会社でもそうですね。上司の言うとおりに動いていることでうまくいって所属感がある場合は、いい結果が出せなくなった時に所属感はなくなります。

「自分はできない存在だ」――保護によるタテの関係もマズい

 なお、タテの関係には、相手を支配する関係に加え、相手を保護するというタテの関係もあります。これも、アドラー心理学では基本的には幸福ではないと考えます。もちろん、具合が悪い時に保護することは必要ですが、就職する会社まで親が出てきて決めるような関係はマズい。

 この場合も、子供は自分で自分のことを好きになれません。「僕はできない存在だ」と思ってしまう。また、母親のことは信頼できるかもしれないけれど、母親以外の人は信頼できないかもしれません。また、役に立っている感覚もありません。「母親はそれで幸せだし、子供もそれでOKを出しているからいいじゃないですか」と考える人もいるかもしれませんが、アドラー心理学では、長い目で見て幸せではない、と考えます。

 ただし、“アドラー心理学でカウンセリングする場合は”、あくまでヨコの関係をベースにします、という話ですので勘違いしないでください。タテの関係がダメという話をしてるのではありません。

 自分を好きになって、少しでも周りを信頼できて、自分の居場所があって、少しでも役に立てている感が増えるようにする――私のカウンセリングやセミナーは、アドラー心理学をベースにして行っています。
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引用終わり

いかがでしたか?
私は、キネシオロジーは体レベルからの「勇気づけ」だと捉えています。