全体構成を考える
商品の見せ方は、ホームページの構成からも考えることができる。
トップページで会社の考えを押し売りしないのは前出したが、実際の店舗で考えるとスーパーは、入り口がすぐ野菜。
これは魚料理でも、肉料理でも、どちらの場合も必要であり、汎用性が高いからと言われている。
入り口から左回りの法則で、レジ手前に米・味噌・しょうゆなどの常に家庭にあるものを置き、買い忘れはないか考えている主婦の考え方にあわせたレイアウトになっている。
何の工夫もなく、商品を店先にただ置きっぱなしにするのではなく、全体構成で結果として購入してもらえばいい。
まず商品置きっぱなし画像陳列方式をやめること。
考えて作られているホームページは、他者と同じく商品を売っている場合でも、値下げ競争に巻き込まれることなく、2倍3倍と売っている。
誰でもどうぞが、一番売れていない不思議
どの商売の本でも、「ターゲットを決めよう」「お客さんを絞ろう」ということは書いてある。
しかし、実際は「うちの商品は、男性女性かかわらず、若い人からお年寄りまで使えるものだから」ということになり実践されていないことが多い。
インターネットはアクセスしてきた人の服装や、髪型などの趣味や子供か、大人か、もっと言えば日本人じゃないかもしれないぐらい、来客した人の分類がしにくい世界である。
ただ、「どんな人に見てもらうか」を想定しないで、ホームページの構成や表現や接客の仕方を決めることは不可能だ。
まず、実際のお店で考えてみる。
あなたが喫茶店を出店すると仮定して、考えてみてもらいたい。
表通りで人通りもある。男性女性、年齢層もバラバラであった。
社内で会議をしたところ、ある部下が「禁煙にして女性客を絞ってやりましょう」と提案があった。
社長であるあなたはどうするだろうか?
喫茶店でメインの商品はコーヒーである。
禁煙の風潮が高まった今でも、成人男性の6割は喫煙者である。
立地条件から考えて、成人男性の6割、成人女性の喫煙者 約3割強をターゲット外にするのは、最初から儲けないようにしているようなものだ、そう思うのではないだろうか。
コーヒーを日に何回も飲むのは、やはり煙草を吸う成人男性ではなか。そんな思いも頭をよぎるだろう。
結果は「スターバックス」を見るとわかる。
スターバックスは20代、30代の女性をターゲットにし、全世界、全店舗全席禁煙である。
お店の前を通る約半分の喫煙者には、スターバックスのお店で飲まなくても結構とメッセージを発信している。
残りの煙草を吸わない人が、通常の喫茶店の2倍以上の頻度で来店してくれれば同じだが、それ以上儲かるのだという発想である。
ターゲットが決まれば接客、商品名、内装をすべて徹底的にそれにあわせて作った。
ストーリーと情報とコミュニケーション
インターネット上で「読書スタンド」を販売した例がある。
ターゲットをまったく考えておらず、商品陳列型である。このとき、月平均5台の販売。
思いきって、小さい子供を持つお母さんにターゲットを絞った。
結果は変更後1ヶ月目で約3倍、2ヶ月で約7倍強の37台の販売数に跳ね上がった。
以前はアクセスした誰もが、「多少興味があるけれど、今はいいとか」と素通りするだけであったが、その中のターゲットは最大限の興味に引き上げられ、買ったのである。
さらに予測していなかったのだが、ギフトとして購入する人が意外に多く、驚く結果となった。
知り合いの出産前や小さい子供を持つお母さんがいた場合は、送り手がプレゼントとして容易に想像しやすい作りになっている。
実際にホームページで実践する場合は、次の手順になる。
まず、ターゲットを決めて、そのターゲットが思わず見入ってしまう「キャッチコピー」を決める。
そのターゲットとキャッチコピーにあわせて「ストーリーと情報」を付加していく。
「ストーリーと情報」はわかったけど、こんなに文字がいっぱいで誰が読むの?
それは興味があって、買う可能性が高い人は最初から最後まで必ず読む。
興味のない人は、どんな工夫をしても読まない。
住むところを決めるとき、求人情報を見るとき、競馬新聞を見るとき、新聞で趣味や気になることに関して書いてある記事を見つけたときなどの、目にした人が本当に興味がある内容の場合は、記事や情報の大きさ小ささに関係なく必ず隅から隅まで読む。
重要なのは、誰にでも知ってもらうことではない。
ターゲットに呼んでもらうということを一番重要視しなければならない。
興味のまったくないターゲット外の人に大きく「安い!」とか、動画や音楽で楽しませている場合ではないのだ。
実際、動画や音声の発信はホームページ作製者が、新しいチャレンジとか言って自己満足に作っていることが多いのだが。
無意味には違いない。
売る側の押しつけ情報ではない、購入の可能性のある人が興味のある情報を載せる。
情報はけっして商品情報ではない。あくまでもターゲットが興味ある情報やコラムを載せること。
ペットフードを売っているのなら「生後6ヶ月までのイヌと猫のトイレのしつけ方」、リフォーム会社なら「汚れやすいキッチンの清掃、油汚れをきれいに落す方法」などである。
なぜ、商品に関することではなくターゲットから見て有用な情報を載せる必要があるかというと、インターネットでは同じ商品なら少しでも安いお店へ5秒でいける。
つまり、このお店で買う意味、このホームページを定期的にのぞきにくる意味をもたせなければ、安売りに巻き込まれ利益が出なくなってしまうのだ。
常に新規獲得はお金がかかる
新規顧客獲得にかかるコストは、既存顧客に再販売するコストの4倍から6倍である。
しかしながら、売れないホームページほど、既存顧客を大事にしていない。
初回購入の際に、メールアドレスを把握することができるのだから、購入直後のお礼、3日後、3週間後,3ヵ月後と情報提供や使用方法がわからなくないか、次回購入の特典などをきちんと実施し、このお店から買う意味を明確にする努力はしよう。
自動販売機のように、「ありがとうございました」を言わない商売では、いい店とはいえない。
お店・ホームページにアクセスした人は、買う人と買わない人の2パターンではない。
買う人と買わない人の間に迷っている人がいる。興味はあるが今は買わない人がいる。
3パターンである。
この迷っている人と接点を持つことができれば、インターネットにおいてはメールアドレスを把握することができれば、見込み客の状態をお客さんまで育てることができる。
売り込み根性丸だしではない、情報提供をしよう。これと同じもので、無料サンプルやメールマガジンがある。いいお店は常にお客さんの近くにいるのだ。
来客数を気にする前に、やらなければいけないこと
実際のお店でも、立地条件・人通りは繁盛店の重要な要素のひとつである。
しかし、重要な要素のひとつにすぎない。
人通りの多い立地の繁華街にあるお店は、潰れないのであろうか?
その逆に、人通りの悪い立地のお店は、儲からないのか?
銀座日本漢方研究所は、一般の主婦がメインのお客さんだそうだ。
繁華街にあるのか?
新宿の伊勢丹に入っているのか?
日本橋の三越に入っているのか?
東京の八重洲口の前にあるのだろうか?
一体どこにあるのだろうか?
正直見たことがない。
では、常に一等地に出店していた品揃え最高の「そごう」はどうだろう。
みんな知っている。
行ったこともある。
主要都市の駅前に必ず出店していた。
知名度バツグン、集客も当初はものすごかった。
なぜ潰れてしまうのか?
結論として、アクセス数は、売上に影響するひとつの要素ではある。
しかし、重要なのはお客さんが買いたくなる店づくりができているか、いないか。
買いたくなる、一度買うとまた来たくなる。
そうなっていればいいのである。
売れないホームページはアクセス数の多い少ないに関わらず、何の工夫もされていない。
買う人に合わせた店づくりをしていない、100%そうである。
アクセス数を簡単に上げる方法はある。
人通りを増やす前に売れる理由もたったひとつ。
自分のお店をいい店にしよう。
アクセス数を上げるためには、なにから手をつけなければいいか
インターネット上では、毎日膨大な数のホームページが立ちあがっている。
その中で、ターゲットに見てもらうのは容易ではない。
まず、最初にやることはアクセスカウンターを外すことだ。
訪問者にとって、非営利の趣味のサイトならともかく、アクセス数を見せられたところで、なんとも思わない。
ホームページを出す側が、ただの興味のある訪問者数を表にだす必要はない。
「少なくても、恥ずかしいから」とカウンターを予め高めの数字からスタートさせたり、自分でいじってカウンターを進めるぐらいなら、外してしまったほうがいい。
アクセス数をカウンターで数として捉えるのではなく、「アクセスログ解析」「アクセス解析」をすることで、どこから見に来たのか、検索キーワードは何だったのかをつかむことができる。
一般的な「アクセスログ解析」は、アクセス数はもちろん、検索キーワード、どこから訪問したのか、各ページごとのビュー数(どのページを一番見たのか)などが、時間単位で把握できるようになっている。
では、その中で、ビジターと呼ばれる「初めての訪問者の数字」以上に重要な要素は何か?
答えは「ホームページの滞在時間」である。
購入したり、お問い合わせをする人は、当然その前に何分間か、そのホームページの情報や内容を読んでいる。
逆に、「滞在時間」が短い限り、そのホームページは訪問者によって魅力的ではないということである。
商品はいいかもしれない、サービスも悪くはないであろう。
しかし、その表現方法が出し手の自己満足であったり、ただ、商品が陳列されているだけであった場合、訪問者は「つまらない!」と出ていってしまう。
10人訪問、平均30秒で出ていってしまうホームページより、3人訪問、平均3分滞在のホームページのほうが売上はよい。
アクセスログ解析で現状をつかむことが一番最初にやることだ。
「滞在時間」「参照元(どこから来たか)」を見られないものは選ばないほうがよい。
アクセスログ解析は、無料のものから高額なものまで多く出ている。
アクセス数が増えたと自己満足に浸る時間を、分析と修正の時間に当てるために、「アクセスカウンター」を卒業し、「アクセスログ解析」を始めよう。
データーを見ていると気づきが必ずあるはずである。
出し手の自己満足ページ、商品を並べるだけのホームページから脱皮し、アクセス解析の準備ができたら、いよいよアクセスをあげる段階がくる。
アクセスをあげる方法は、
① インターネット上の広告媒体の利用
② SEOといわれる、検索エンジン最適化、(検索エンジンで上位に表示させるように)
③ メールマガジンなどの発行
④ 相互リンク、掲示板書き込みなどの手作業で入り口を増やすこと
⑤ 他の媒体との連動、紙媒体などの広告など
④の相互リンク、掲示板書き込みなどの手作業で入り口を増やす方法については、ホームページのターゲッに、流れてきてもらうためには、工夫が必要である。
③のメールマガジンなどの発行は「まぐまぐ」などに登録し、執筆する方法と自社ホームページ上で、登録を集める方法がある。
「まぐまぐ」は、同じようなテーマに何人も買い手がいる状況で、メルマガを読む人もつまらないものであれば、すぐ解除される傾向が強くなった。
一番つながりを深く保てるには、自社のホームページから登録してくれた方へのメールマガジンである。
アクセス数は、ビジター(初めての訪問者)が10回アクセスしてくれるのと、2人の常連が5回ずつアクセスしてくれるのでは、後者の方が売上につながりやすい。
定着率である。訪問者が多くなくても、一体どのような情報を求めているかに的を絞り、メールマガジンを発行することで信頼につながる。
定期的に書くことをめんどうくさいという人が多いが、顔を合わせて笑顔や気遣いができない以上、コミュニケーションのとり方として中心になるものだ。
⑤の他の媒体との連動、紙媒体などの広告など、フリーペーパーが伸びている。
今後もこの媒体は、重要度を強めていくことは確実である。
紙媒体の連動では、ただ、ホームページアドレスを記載するだけでなく、文字数など限られている紙面で、強みを強調、詳細な説明が必要なところはホームページで補完する。
意図的に連動させなければ、アクセスにはつながらない。
①インターネット上の広告媒体の利用、②SEOといわれる、検索エンジン最適化(検索エンジンで上位に表示させるように、ホームページに手を施す方法)のふたつは、お金がかかる。
②は自分でやる方法がある、私はすべて上位に表示(SEO)させている。①,②にかける予算の目安は、ホームページからの目標売上げの1/10から1/3程度。商品やサービスによって変わってくる。
ホームページ上から、お小遣い程度の売上げが上がればいいという方と、ビジネスとして月100万~ を目指すのではまた違う。
ひとつだけ確実なのは、早い段階で売上を上げていきたい場合は、アクセス数を上げるための予算は必ず必要であるということである。
社長が詳しい社員にまかせているところほど、まったく売れていない
「インターネット販売は、パソコンについて詳しい社員に、すべて任せている」
「ホームページを作れる社員がいるから」
このケースはよく聞くケースだ。
現実の世界で、家を建てることができる大工がいるから、その大工に売らせようと考える人がいるだろうか?
パソコンやインターネットに技術的に詳しいことと、売れることはまったく違う。
ユーザーにとっては、お店であり、取引先にとってはオフィスである。
ホームページを、作製会社やパソコンがわかる社員任せにして、売れるわけがない。
売れているホームページには、売れている理由がある。
売れていないホームページには、売れていない理由がある。
問い合わせのあるホームページは、問い合わせしたくなる仕組みを持っている。
問い合わせのないホームページは、問い合わせたくない原因がある。
その差は、「訪問者の知りたいことを提供している、顧客中心の接客型の考えか、「出し手と作り手の自己満足、商品の押し売りだけの電子会社概要・電子カタログ」か、ただその一点だけである。
商品・サービスの質と値段は均一の時代である。
自社がまったく手をつけていない商品・サービスを独占で販売することのできる中小企業はないといっていい。
商品・サービスに頼ってはいけない。売れる仕組みを考える、工夫の時代である。
力を尽くし、同じような商品を扱っている他社に差をつけよう。
絶対に儲からないホームページ
●お金をかけてプロの業者に任せる。
●ホームページに表紙が必要と信じて実行する。
●アクセス数が足りないと勘違いする(一ヶ月で一日のアクセス数の5割以上の問い合わせ数がある)。
●良い商品を仕入れ、広告をバーンと出せば儲かると思い込む。
●クリック保証型広告は、新規顧客に効果的だと信じる。
●「商品はたくさん必要だから」と関係のない商品も同じページに並べて立てる。
儲かるポイントは、「売上」「反応」は情報量に比例する、インターネットにアクセスする多くの人は、何か解決したい明確なテーマと目的を持ってインターネットに入ってくる。
問い合わせフォームを付け「資料請求」をさせる。
あなたのお客様の役に立つ「活きた情報」があるはずです。
それをホームページに公開してください。
トップページの写真を外す。
情報量を増やす。
お客様(買っていただいた人)からのコメントを載せる。
デザインだけでは売上は上がらない。
コンテンツとのバランスが取れているか?
インターネットでプレゼント請求する人たちのほとんどは、「とりあえず得をしたい人」ばかりで、買う気がある人はほとんどいない。
しかし、自社の商品に関心のある人は、必ずその後にも反応はある。
セールスの制約率を上げる方法
あなたの商品の解決策、お客様が求めているもの。
あなたの商品を買った後、お客様はどうなるのか?
お客様の悩み、問題がなくなるのであれば、お客様は購入するでしょう。(動機付けをする)
いくらコストをかけてホームページを作ったとしても成果がでない。
広告費を使っても成果がでない。
その原因はサイトの中にあります。
根本的な問題は「人を集めればいい」「流行に乗ればいい」と思っていることにあります。
人が沢山サイトに来ても、それだけではまったく意味がありません。
どのような人が来るのかが重要なのです。
サイトはどんなプロが作っても終わりではありません。
利用者の流れを見ながら毎日、改善して育てていく必要があります。
広告をすれば、商品が売れるというおろかな考え、見込み客に送るだけで効果バツグンのはがき営業、商品よりもあなたの信用を売りなさい。
商品を売ってはいけません。
今の時代、商品を売リ込んでも、電話など一本も掛かってきません。
集客のノウハウは「体感・体験・環境」を提供して、見込み客を集めなければいけません。
あなたが信用できる人であることを知ってもらうことが重要、商品を知ってもらうことではありません。
起業したてのあなたから商品などを購入する人はいない。
集客の基本さえ知らない起業家が多い。
商品を売る前にあなたの信用を売るのです。
商品を売り込めば売り込みほど顧客は離れていきます。
見込み客を集客したうえで商品を売ってください。
お客様の価値観にジャストフィットした商品を提案してください。
最優先すべきは「お客様の価値観」であり、売り手の価値観ではありません。
価値を伝えなければならない。
買う理由を教えてやらなければならない。
新規顧客には価格は関係ない。
安くしないと売れないというのは、幻想や思い込みである。
新規顧客に商品力は無関係、お店を利用した後にしか判断できない。
欲しいから、買うんだよね!
新規顧客をつかむには「なぜ、あなたのお店を選ばなければならないか?」、あなたの店を絶対的に選ばなければいけない理由を明確に伝える。
性能や材質なんかのことをストレートに書いてもダメ。
どういう体験がえられるのか?
どういう新しい生活と出会えるのか?
どんなライフスタイルを過ごすことができるのか?
どういう意味を持っているのか?