文化人類学者の上田紀行氏の著書
『生きる覚悟』

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上田氏の著書『生きる意味』も
大変感銘を受けましたが

今回の『生きる覚悟』も共感しながら
読みきってしまいました^^


以下、長文になりますが
お時間のあるときに
お読みいただけるとうれしいです^^





「覚悟」というと大仰に聞こえますが

人間が人間らしく生きるためには
流されて生きることをやめる

ということだと思うんですね。


日本人は周りの目を気にしながら
生きる民族と言われていますが

自分も含めて
なぜ日本人はそんなに
周りの目を気にするのだろう?という疑問が
私の中にはずっとあります。


私なりにずっと考えてきたことは

「他者に承認されないと
 自分の存在意義がないように感じてしまう」

という心理が

多くの日本人の心に
はびこっているのではないかということです。


皆さまは
「自分の存在意義」というものについて
深く考えたことがあるでしょうか?


わたくしの場合は
生まれつき耳に重い障害を抱えて生まれたために

「なぜ障害をもって生まれてきたのか」

「自分の存在意義はなんなのか?」

という問いとずっと付き合いながら
生きてきました^^


その問いについて考えることは
とてもしんどい作業です。


ですが、その思考の積み重ねによって
「自分」という軸ができていったのだと
自負しております^^



そうはいっても
人間は楽をしたがる生きものですよね^^;


自分の存在意義について考えたり
どう生きるのかについて考えることは
難しい、面倒くさい…


そうして知らず知らずのうちに
「思考停止」してしまい
楽な方へと流される。


世間に自分をあわせてしまう。


あわせておけば
とりあえず
村八分されないだろうし…と。


けれど、どんな人でも
心の底、無意識レベルでは
自分の存在意義を実感したいという欲求が
あるのだと思います。

その欲求を手っ取り早く満たすことができるのが
「他者からの承認」というわけです。


社会的地位、住んでいるところ、
身に着けているものなど…

地位やお金、高価なモノで
自分をガードしていれば
周りからの評価もよい。

周りから評価される自分は
存在意義のある人間である。


そう錯覚しているだけなんですよね。


「モノ」という鎧で
自分をガードしなければ
自分が不安で仕方がない。


そんな生き方は
不自由な生き方ですよね。


本当の「自由」って
周りの評価を気にしながら
何かを選択することではなくて

自分が何をしたいかという
自分の「意思」で行動してゆくこと。

それが
本当の「自由」ですよね^^






上田氏はこう書いています。


P77.
これまで私たちは、世間の中でいかにうまく生きていくかという「処世術」ばかりを追求して、自分の人生をいかに処していくかという、いわば「処<生>術」の次元をなおざりにしてきてしまったのではないでしょうか。
しかし、閉じられた世間の中でうまく生きていけたにしても、その世界自体が歪んでいて抑圧的なものであれば、その中で「処世」をすればするほど自分の人生が見えなくなっていきます。
それは「処世」という名のシステムへの過剰反応であり、むしろ自分の生きる力を殺していくような「術」だったのです。
そして皆が「処世術」に生きることで、社会もますます閉じていく。そんな悪循環のサイクルがずっと続いてきたのです。

今こそ、その悪循環を脱して「処生術」に転じるときでしょう。

(中略)

世間に流されるのではなく、世間に向き合い、人生に向き合い、そこから一歩踏み出していく「処生術」への転換こそが求められているのです。

そして生きる「覚悟」です。

自分の中に確固とした「覚悟」を築くこと、それが私たちに求められています。
世間に流されて生きるのだけが人生ではない。
他人の期待どおりに生きるのだけが人生ではない。
そして社会の自明性に添って、自分の頭で何も考えず、ただただ処世に生きるのが人生ではない。

自分自身が、自分の人生という大地にしっかりと根を張ること、そして人生の幹を太く育てること、それが生きる「覚悟」を持って生きるということです。

世間から何を言われて、ちょっとやそっとじゃびくともしない。
自分はこういう生き方を志して、自分の人生を生きている。
しっかりとそう言って生きていけるかどうか。







引用しだすとキリがありませんので
これまでにしておきます^^


それから…

今年の漢字で「絆」が選ばれましたが
安っぽいスローガンのように聞こえた感もありました。


上田氏も「絆」とは何かについて触れていますが
今こそ「得」の絆から「徳」の絆への転換期、と
述べていらっしゃいます。

まったく同感でした^^

これまでは
自分が「得する」ためのつながりを
重視する傾向がありましたよね。。。

けれど、それは本当の絆ではないと思うんです。

まやかしの「絆」です。


自分はこういう信念があるんだ!

自分はこう思う!

といった、自分軸のある生き方をしている人は
<徳>のある「絆」を築いていけるのでしょう^^


上田氏の著書を読んで
そんなことを思いました^^



他にも紹介したいお話がたくさんありますが
著書を読んでいただくのが一番かと(笑)




最後まで読んでくださって
ありがとうございましたにこ




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自分で考え、行動すること。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
モノには満たされても精神的には満たされず「生きる意味」が問われていた中で、地震・津波だけでなく原発禍まで引き起こした東日本大震災は、地域や人々との絆・つながりの大切さを改めて気づかせました。また、「得」を追いかけ過ぎたゆえに「徳」を忘れた日本人に、生きていく上で何が重要なのかを突きつけました。ただ漫然と流されて生きるのではなく、自らの内なる“心幹”を太くし、「覚悟」を持って生きることの大切さを問いかけます。

【目次】(「BOOK」データベースより)
序章 大震災がもたらした絆の確認/第1章 「当たり前」に罠がある/第2章 「処世術」から「処生術」へ/第3章 「得」の絆から「徳」の絆へーターニング・ポイント/第4章 心の支えは、各所に芽生えているー変わる勇気/第5章 命をつなぐ、心をつなぐーふんばれる支え