(2022年10月訪問時のレビューとなります)
初訪問の山種美術館
竹内栖鳳 没後80年記念特別展に、伺ってきました。
ちょうどこの展覧会の数ヶ月前、広島市旅行で見た竹内栖鳳(せいほう)が素晴らしく、今回の回顧展を楽しみに待っていました。
冒頭展示の「憩える車」、初公開個人蔵の「飛瀑」など圧巻の展示。
そのほか印象的だったのは、横山大観、河合玉堂と三人で一つずつを手がけた松竹梅。
三越の淡交会の作ということで、百貨店華やかなりし当時のメセナ的イベントでしょうか(昭和9年)。
写真は、重要文化財の「班猫(はんびょう)」、スマホ&個人利用のSNS OK。
アートは、衣食住整った上での贅沢には違いないのだけれど、何かとままならない日常の一コマで、その絵を見ることで、ふっと身体の緊張がほぐれて、まあいいか、と思えるような一瞬を与えてくれることもある。
そして、作者が美しいと感じる物事に共感できる喜び。
併設の椿cafeは、毎回展示とリンクした和菓子が登場するとのことで、燕を描いた「風かおる」にちなんだ薫風にしてみました。
躍動感あるデザインと、ゆずあんが上品。
練り切りをいただくのは、いつ以来かしら。
セットで選んだ東方美人茶が思いのほか美味しくて、機会あったら取り寄せてみるかも。こういう、偶然の出会いもあるから、新しい場へ足を運ぶのも楽しい。
ちなみに、混雑ほどではないけれど、予想よりは人が入ってました。
着物来館で割引があるのですが、サラッと着流しの紳士などおられたのが、さすが和の催し。
長いこと印象派、陶磁器メインで、日本画にはほとんど縁がなかったのですが、こういう地味に素敵なアートに目が向くようになったのも、歳を重ねたご褒美でしょうか。
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