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住まい方は生き方である

常日頃「住まい方は生き方である」なぁ・・・と考えている
鹿児島県伊佐市在住の一級建築士のオヤジが何かしらつぶやいているブログ






我々が使う樅の木は、ドイツから運ばれてきます。

そのドイツですが、私は以前、ドイツの国の中に日本列島がすっぽり収まってしまうようなイメージを持っていました。

日本の国土面積、3,779万ha

ドイツの国土面積、3,572万ha

日本の方が広いことを知って、ビックリしたことがあります。




そして、森林面積ですが、日本は国土の約67%の2,500万ha(天然林1300万ha、人工林1000万ha、その他200万ha)なのに対して、

ドイツは国土の30%ほど、約1,000万ha(天然林のみ)ほどしかありません。




日本の素材生産用の人工林とドイツのそう森林面積はともに1,000万haで同じ広さなのですが、ドイツは日本の約5倍の木材を生産しています。


 これは物理的な要素もそうですが、特筆すべきは森林行政の違いです。

 ドイツにはフォレスター(森林官)と呼ばれる役人がいます。

 約2000haの森林毎に1人配置され、その地域で森林整備について指導、助言を行います。

 フォレスターは森林経営に関する専門的な教育を受けてきたスペシャリストで、個人所有の森林に対する権限も与えられていて、彼らが伐採の許可を出さないと、勝手に伐採することはできません。

家族共々地域の一員として地域に溶け込み、派遣された地域で信頼関係を築くのには少なくとも5年かかるそうですが、地域で頼りにされる職業で、原則定年まで同じ場所で働きます。

子どもたちの憧れの職業でもあります。


フォレスターにより合理的に経営されているドイツの森ですが、先ほど書いたように売れるからといって、無節操に木を伐採するわけではありません。

フォレスターが、『この木はこれ以上は成長が鈍くなり、Co2も吸わなくなる』だとか『この木があると、森の育成に支障がある』と判断した場合のみ伐採されます。

このように計画的に伐採された樅の木なので、年間300棟分しか供給されません。

現在の週宅着工数は少なく見ても約80万戸。

住宅が3,000戸建ったときにようやく1戸の御縁があるかどうか。

そんな貴重な樅の木をなぜ使うのか?

     

その理由は・・・・http://www.isademominoki.com/









伊佐でも今朝は一番冷え込んだような気がします。

こんな時は、どこのお宅でも床が痛いほどに
冷たくて、スリッパなしでは家じゅうを歩いて回れないのではないでしょうか。


でも、もみの木を張った家は違います。裸足で歩けます。


家からスリッパがなくなります。


これが樅の木のすごいところです。




蓄熱性能の効果で床、壁の温度変化が少ないから、中で生活する人の体温を奪わないというのが、その理由かだと思われます。


人間の体は離れた物体と放射で熱のやりとりをしていますからね。

周囲の床、壁の表面温度が低いほど(熱を伝えやすいほど)、そこにいる人間の体温も奪われますからね。


熱が逃げるからこそ、暖房で室温を上げ続けなければなりません。




もし今あなたが家を造ろうとしていて、業者さんと打合せをしているとしたら

壁のビニルクロスのデザインがなんでも選べんでいいから!  とか
床の合板フロアの色をどれでも選んでいいといわれたの! とかで喜んでいる場合ではありません。

『お宅はなぜこの素材で家を造っているのですか?』と尋ねてみてください。


明確な返事がなかったら、今からでも遅くはありません。考え直した方がいい。


その明確な返事を返せなかった業者は、あなたの家には住みません。


でもあなたは、これからずっと長い間その家に住まなければならないのです。
それがたとえ、冷たくてスリッパが手放せない家であったとしても。





室内の床、壁にどういった素材を使うかは省エネのためにも大事な要素です。


そして、体温を奪わない素材を選ぶことは健康を維持するためにも大切なことです。


豪華な設備に目を奪われる前に、まず基本をしっかりと押さえておくことが、これからの家づくりの目利きだ思います。


いろいろな話が前後して申し訳ないのですが・・・・・



庭を「掃く」ことを九州では「はわく」といいます。

私の廻りでも「はわく」という表現を使っています。

子どもたちの小学校でも「はわく」が標準語らしく、

家でも「庭をはわこうか?」とかいうので、そのたびに「『はく』だからね!!」と訂正してます。

愛すべき方言はいいのですが、「はく」だけはなぜか譲れない気持ちがあるのです。





ところで、皆さんのお宅には『座敷箒』がありますか?

昔はどこのお宅でも座敷箒があって、お母さん、おばあちゃんが床を掃いていた光景を思い出します。
私もたまに手伝おうとすると、畳の目に沿って掃くように教えられ、
子どもながらに「あぁ、畳って目(流れ)があるんだぁ」とか教えられたり、
また、雑に掃除すると
「そういうのを四角い部屋を丸く掃く」っていうんだよってことも教わったりしました。

今では座敷箒の地位は掃除機にとって代られ、最近では掃除機どころかお掃除ロボットが動き回る時代です。



また、話は変わりますが、
小学生のころ観ていたアニメ「機動戦士ガンダム」で
宇宙へ移民した人が地球に残っている人たちのことを
「地球の重力に魂をひかれた人たち」だといって、馬鹿にしているセリフがありまして、
そのセリフが、子どもながらにずっとひっかかっていました。

やがて中高生になるにつれて
そのセリフは「保守的な人に対する比喩」なんだと納得していたのですが、
最近、実際に「霊魂」も重力に引かれるんだ、というようなことを書かいてある書物を読みまして
自分なりにではありますが、あぁなるほどと納得している次第です。

その本によれば、この世のものすべては有形無形をとわず、何らかの形で重力の影響を受ける、一見宙に浮いていて重力から解放されているものでもしかり。

さらに、霊魂や気も重力の影響を受けるから、最初は宙に浮いているものもほっとくと下の方に溜まり、気が澱んでくる。

だから、風通しが必要なんだと。

というような内容でした。


普段から、他人様に霊能力があるとは言われつつ、まったくそんな経験がないので、自分では霊魂ついては半信半疑の私も、気のよどみぐらいは分ります。

窓のない部屋がどんよりしているのは、迫りくる壁の圧迫感だけでなく、やはり気の澱みでもあるんだろうな、と。


神社やお寺で常に庭を掃いているのも、下に溜まる気を払うためなのかな。とも考えます。
神社仏閣ではなおさらそういう霊魂も集まって下に溜まってしまうでしょうから。
(私には見えません。だれか、見える方法を教えてください。)

【掃く】=【払う】に通じるのでしょうね。


だから、下に溜まる悪い気を払うという意味でも、たまにはお掃除ロボットに任せてばかりいないで、払い給え清め給えの精神で、座敷箒で掃くことも健やかな精神の健康のためにはいいんじゃないですかね?っていうご提案です。


最近では、窓から室内のエネルギー(とはいってもただの暖かさだけですけど)を逃がさないという意味で、窓も小さく、掃き出しは敬遠されがちです。
家を密室化する家が推奨されつつあるので、自然と共にあろうとする家を造りたい私には
なんだか面白くありません。窮屈にかんじます。
それこそ気が滅入る。

しかし、そんなこと言ってられないので、

法律の要求は満たしつつ、さらに新しい住まいの形、暮らし方を御提案できるようにしたいですね。



ある先生は毎朝姶良市から伊佐市内のある小学校へと通勤、
またある先生は薩摩川内市から伊佐市内の小学校へと通勤だという
話を聞いて、
いろいろな事情は分かっているので
その是非は議論するつもりもなく、
ただ、あぁたいへんだなぁと思いつつ


伊佐市は『住みよさ(鹿児島県内で)ナンバーワン』とは言っても

『住みたい街ナンバーワン』ではないのだなぁ・・・とつくづく感じ入る次第です。


翻って

『もみの木の家は住み良さナンバーワン』

であることを自負しつつも

その上にあぐらをかくことなく、

『もみの木の家は住みたい家ナンバーワン』

になるよう精進しようと思いを強くしました。




樅の木でつくる 健康な住まい



前回新しい省エネ基準で忘れられているものがあると書きました。




一次エネルギー消費量の算定では、「空調・暖冷房設備」「換気設備」「照明設備」「給湯設備」「昇降機」「事務機器・家電調理等」のエネルギー消費量を算出します。
この時太陽光発電などの創エネ分は差し引きされます。


家のエネルギー消費量とわかりにくいので、
車みたいに家の燃費、と表現したほうがわかりやすいかもしれません。




この家の燃費を算出する計算は複雑なので、算定プログラムを使って算出します。



算定プログラムはweb上でいくつか公開されているので自分が建てる家の仕様がわかれば誰でも自宅の家の省エネ性能を数値化することができます。




例えば独立行政法人 建築研究所のHP(http://www.kenken.go.jp/)
で公開されている





住宅・住戸の省エネルギー性能の判定プログラム(ver1.13.2)
(http://house.app.lowenergy.jp/)
を利用して、一次エネルギー消費量を出してみます。





【暖冷房】【換気】【照明】【給湯】【発電】の各セクションで該当する設備を選択します。



諸条件の
■換気は熱交換式の第一種換気
■照明は各室LED照明
■給湯設備はエコキュート
■太陽光発電設備はなし



としてみて、
まず暖冷房を高効率エアコンにした場合。






の時の一次エネルギー消費量は62,082MJ/年   (MJ:メガジュール)となります。






これを他の諸条件は変えずに暖房のみをエアコンから薪ストーブにしてみます。



すると、なぜか電気もガスも原子力も使わずに暖かくなる薪ストーブの一次エネルギー消費量は、9,292MJ/年となり、エアコンの6,833MJ/年より2,459MJも燃費が悪いということになります。


なぜ、一次エネルギーを使わない暖房方法が
一次エネルギーを使う暖房方法より燃費が悪いと算定されるのか?


薪ストーブの上にやかんをのせて蒸気を発生させ、
湿度を高くすれば気化熱を奪われにくくなる分、体感温度は高く感じます。
だからそれほど室温を上げなくてもいいのですが、
それでも薪ストーブの方が、燃費が悪い?



これは謎です。


省エネとはいっても環境省ではなく、経済産業省、国交省が主体となって作った法律なので、致し方ないのでしょうか?
今の算定方法のままでは『改正省エネ法』ではなくて『改正省エネ家電販売促進法』の誹りをうけても仕方ないでしょう。


2020年の完全義務化までには、この謎は解明され、算定プログラムも改善されるのでしょうか?









さらに、この条件からエアコンでの冷房を使わずに扇風機(冷房設備を使わない)だけにした場合には




冷房設備の一次エネルギー消費量は5,208MJから5,535MJとなり
扇風機や自然の風で涼をとるより、電気を使って冷やすエアコンの方が燃費がいいという結果になります。



これは、暑かったらどうせ後からなにかしらのクーラー的なもの買うんだから、その時を見込んでおけ、ということなのでしょうが、なかにはエアコンが苦手な人もいると思います。
冷え性の人とか。


冷え性の人には厳しい法律です。


また同時に、風が通る涼しい家も評価されない。ということも現しています。


これは、、庇の出が考えられた家だとか、窓の位置、大きさが考えられた家だとか、風の道を見つけながら窓の位置を決める、だとか、そういう地域特性を考えて作られていた家は今後作れない。評価されない。画一的家しか作れなくなってくることを現しています。


どうも閉じた系(システム)の中でしか物事を考えられない人たちがいるようです。


我々が地球上、自然界で生かされていることを忘れて傲慢な考え方をしていると、
やがて自然からしっぺ返しを食らうと思います。

もともとは地球環境を守るための省エネだったはず。



もっと自然との関わりあいを持ちながら住まいを考える。
2020までに、その答えをだせるとよいのですが。