旅をする木 | 雨のあとのにおい

旅をする木


9月半ば、北海道に帰った。
すでに秋の気配が深く、半袖ではいられないくらい空気が冷たかった。
僕は、その道すがら、機内で星野道夫さんの本を読んだ。
出発の前の週末に買っておいた本だ。
北に向かうということがそれを選ばせたのかもしれない。
ともかく、機内で読み始めた「旅をする木」という本は、
どこまでも北の匂いのする本だった。
それは自分が体験したことのないくらい北方の景色や生き物、ひとびとや生活なのだが、
でも、なんとなくわかるような気もした。
しかしながら、星野さんの言葉ときたら、美しいにもほどがある。
こころに残る言葉もたくさんあった。
素直に感動した。
北海道に滞在している間中、星野さんの言葉が離れずにそばにいて、
僕はいつもより感傷的に星空を眺めたりしてみたんだ。

そして、星野さんの精神性に魅了されたぼくは、

いま、しばらく読まずに寝かしておいた「ノーザンライツ」を大切に読み進めている。