PING PONG | 雨のあとのにおい

PING PONG

もうこれで何回目になるかわからないが、

松本大洋「ピンポン」を読み通した。

何度読んでも発見があり、そのときによって、

引っかかる場面、言葉が違う。

正直言うと、ピンポンを手に取るときは

たいてい落ち込んでいたり、あまり元気のないときだ。

何日かかけて、じっくりと読んでいく。

そして、読み進めるうちにこころがなんとなく

軽くなっていく。とても自然に。違和感なく。

不思議と、ピンポンを読み終える頃には

底から這い出す糸口をつかんでいることが多い。

すごい作品だなあ。と、つくづく思い馳せている。

そんな作品を生み出した松本大洋の母であり、詩人の

工藤直子さんの講演会を来月聴きに行く予定だ。

工藤さんは工藤さんで素晴らしい作品が多く、

自分は「のはらうた」を読んでぶったまげた覚えがある。

忘れていたこどもの頃の色んなことを、フラッシュバックのように

思い出してしまうほど強烈な体験だった。

ぼくはそんなふたりの素晴らしい感性に、何度となく励まされて

頭を上げて、ぼんやり前を向いて歩いてる