東欧の絵本
今日、古本屋で絵本を買った。
「ゆきのおうま」という本で、チェコの絵本が翻訳されて、ほるぷ出版から出されたものだ。
何年前になるだろうか。道立帯広美術館で開かれた、東欧絵本の世界展に行ったことを思い出す。
その何年か前にはイギリス絵本の展覧会を見ていたのだが、
東欧絵本の原画を見たときは、ずいぶんと感覚が違うものだなあと感じたように思う。
絵自体がエキセントリックだったり、きわめて精緻な描写であったり、何ともいえない素朴さがあったり。
しかし、画面の美しさは素晴らしく、長い間見入っていた覚えがある。
また、イギリス絵本ではあまり感じなかった、懐かしさというものも強く感じた。
それはおそらく、北海道と気候が似ているせいだろう。
冬や雪をモチーフにした絵が多く、素朴さとも相まって何かこころに響くものがあった。
「ゆきのおうま」も、いかにも東欧らしさがあってとても気に入ってしまった。
雪の一日を描いた物語なのだけれど、なんと言っても絵が魅力的なのだ。
登場する子どもや動物、雪の馬(雪のしんしんと降るさまが馬に見立てられている)の目が
とても澄んでいて、美しい。
また、彼らの着ている上着やマフラーからは、つつましくも美しい暮らしが垣間見える。
そしてなんといっても、絵本全体に温かさが感じられる。
以前、星野さんの本のところでも書いたが、冬の景色のなかのいのちはとても温かい。
この絵本でも、雪いちめんに覆われたなかに現れる動物たちや、
こどもたちは幸福な空気に包まれている。
僕もまた、雪のしんしんと降るまよなかに感じた、自分の体温を思い出す。