温度 | 雨のあとのにおい

温度

星野道夫「イニュニック〔生命〕」を読んだ。

彼の撮る北方の風景は潔い美しさの中に温かさを感じる。

個人的に、寒い日のストーブだとかを思い出すのもそうだけど、

冬、生命のにおいとか気配とかが一面の雪で覆われて

静まり返ったなかを、キツネとかクマとかが歩く。

ほかに何もいないから、その生命が際立って、温かく感じられるのだろうか。

星野さんは動物たちとの圧倒的な近さでそれを伝えてくれる。

そしてそこに向けるまなざしも実に温かい。

こんなに温度を感じる本は久しぶり。