ジュンからの『さよなら』メールで凍りついた私は

冷静さを完全に失っていた。パニックになっていた。



とっさにジュンに嘘の言い訳をした。


『友達がセックスフレンドを探してるから、とりあえず私がメッセージを出した。会うつもりはなかった』…と。




『じゃあ、その友達に会わせて』とジュン。



時間は午後9時をまわった頃だったか…



旦那は風呂に入っていた。


私は思わず家を飛び出した。後先も考えず…



『何処行くの?』と背中から旦那の声が聞こえたが、振り切って車に飛び乗る。



気がつけば、彼の会社にむかっていた。彼は徹夜の勤務だった。



『家、飛び出した。』車からメールをうつ。


『帰ったほうがいい』とジュン。


『いやだ』


『会えない』


そんなやり取りがつづいた。外は雨が降っていた。


私はしばらくジュンの会社の近くでボーっとしていた。



ジュンからのメール


『今日はどんなに待っても会えないよ、気持ち落ち着かせて帰りなさい。また…会えるから』




私は泣きじゃくっていた…



しばらく雨に打たれていた…



こんなに…人との別れが辛いなんて、こんな恐怖を味わったのは、いったい何年ぶりなんだろう…?




わたしは…うなだれるようにして、家路についた…


旦那に家出の理由を考えながら…

日に日に気持ちに余裕がなくなっていった。


ジュンに会いたくても会えない苦しみ…苛立ち…


ジュンに対する不信感…不安…




また悪い自分の中の『悪魔』がささやく…


(また男探せばいいじゃない。話相手でもいいから…)




どうしようもなくジュンを好きになっていく自分の気持ちをごまかすように、


私はまた出会いサイトの募集にメッセージを出した。



私はジュンに対する不安や不満をメッセージにぶちまけていた。

『会社員の彼とはなかなかうまくいきません。会う時間もないから難しいですね。』

などといった内容だ。





とんでもない事にそれがひょんなことからジュンにばれてしまった!!


私がメッセージを送った相手は…ジュンの知人だったのだ!



そのメールは…突然やってきた。




私が送ったメッセージがそのままメールになって私の携帯に戻ってきた。しかもジュンから…


一番知られたくない大すきな人から…


そして最後に『さよなら』と書いてあった。





私は凍りついた…













私は平日仕事をしている。



皮肉な事にブライダルの仕事だ。



毎日、毎日、ラブラブな2人の為に演出をしている。

どうかお幸せに…と願いながら…



子供たちはまだ幼い。保育園に通っている。


だから、せめて週末だけは…子供達の為に時間を空けておくべきだと思っていた。


それが母親として当然の義務…と思っていた。



ジュンに会いたい気持ちをおさえながら、


いつものように家の近くの公園に子供達を連れて遊びに行った。


6月…暑い日だった…



子供達は大喜びで水遊びをしている、


わたしはその姿をみて微笑む…



近所の人が挨拶をしてくる…ごくごく普通の休日の公園だ。


のどかな時間が流れる…




…とその時、ジュンからメールが…


『おはよう』


私は『公園に子供達と遊びに来ています』と返事した。


『じゃあ、かりんを眺めながらランチでもするかな』とジュン



『え、来るの?』と私…


『うぃ』


『…』



今日は…普段着で化粧も適当、とてもジュンにみせられない格好だ。


でも…会いたい…



数十分後、彼は本当に来た。


遠くからでも分かる。大きな公園だったが、すぐに2人は気付いた。



でも…まわりには近所の人ばかりで…


私達は近づけなかった。



ほんの一瞬をねらって、子供たちにきづかれないように会話をした。



『ほんとに来てくれたんだ。』


その時私はすごくうれしそうだった…と後からジュンから聞いた。実際、うれしかった…


それから私たちはメールで会話した。


『普段なかりんも可愛い』とジュンは言ってくれた。





間もなくしてジュンは帰って行った。



私はそれを遠くから眺めるしかなかった…