一瞬一瞬でできることは一つだけ。気を入れて取り組んでいます。
さて、本が気になるときは続くようで、本日も面白そうな本に出会いました。

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以下、長文ですが、著書の方からのご案内文です。
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プレイフル・ラーニングの旅へ出かけよう 中原 淳
「学び」や「教育」の言説空間において、ここ十数年で起こった変化を、
3つのワードで端的に表現するとしたら、あなたは、何という用語を選びますか?(略)
仮に、僕が、この問いを投げかけられたとしたら、こう答えるかもしれません。
それは「オルタナティブ」「インタラクティブ」「アマチュア」の3つのワードです。
「オルタナティブ」とは「既存のものとは別の」という意味であり、
「インタラクティブ」とは「双方向性」、
そして「アマチュア」とは「教育の非専門家」を示します。(略)
つまり「教育の非専門家(アマチュア)が、自分の専門性や経験をもとに、
既存の(学校)教育ではない、"オルタナティブな学びの場"を組織するようになってきた。
そこに志や興味関心を同じくする人々が集い、
双方向(インタラクティブ)のコミュニケーションを取りつつ、学ぶようになってきた」
ということです。
誤解を避けるために断言しておきますが、教育専門家の役割が低下したということではありません。
むしろ彼らの専門性はさらに高度なものが求められています。
教育の専門家と 連携/ 補完/ 役割分担するかたちで、教育の非専門家による
学びの場の創出が増えてきているのです。
具体的には、組織外で開催される様々な勉強会や交流会。
はたまた、キャリアやイノベーションなど、各種のテーマに基づき開催されている
ワークショップなどが想定できるでしょうか。
近年「朝活(早朝に行われる勉強会)」という言葉も生まれました。
都市全体を「大学」に見たてた自主的な学習共同体も出現しています。
子どもを対象にしたワークショップも全盛期を迎えています。
アートや造形を行うワークショップ、プログラミングを行うワークショップ。
様々なものが提唱され、実践されています。
これらの隆盛を支えた要因は、多種多様です。
しかし、おそらくインターネットやソーシャルメディアが引き起こした「動員の革命」は、
こうしたオルタナティブな学びの空間への周知に一役買っています。
かくして─現在では主に都市部が中心ですが─様々な人々が、自分の専門や経験を活かし、
「単位にも学位にもつながらない学びの場」を組織するようになってきました。
いわゆる「ワークショップバブル」と呼ばれるような様相を呈しているのが
「現在」であると思います。
これまで教育機関や専門家の手によって提供されてきた「学びの機会の創出」に、
市井の人々が積極的に参加し、量的拡大をしたことは喜ぶべきことです。
特に、教育のリソースが減少していく中で、教育の専門家と連携 / 補完 / 役割分担するかたちで、
社会に学びのリソースが増えることは望ましいこと
であると僕は思います。それは「learningful society(学びに満ちた社会)」の実現に
重要な役割を果たすでしょう。
しかし、一方、このバブル状況において、憂慮するべき事態も生まれてきているようにも思います。
最大の憂慮すべき事態は、「クオリティが玉石混淆である」という点です。
誰もが「教え手」になれるということは、必然的に「クオリティの格差」が生まれることを意味しています。
ひと言でいえば、「それぞれの専門性や経験にねざした素晴らしい学びの場」が生まれる一方で、
「学びを生み出す以前のレベルの場」も存在する、ということです。
学習内容がそもそも不明確なまま、参加者に学びを強制し丸投げして、
主催者側が自己陶酔しているパターンもありえます。
不適切なファシリテーションによって、学習者を必要以上に混乱させていたりする事例は
枚挙に暇がありません。
活動を詰め込みすぎて、内省を行う時間がないこともあります。
また、ある所で自分が経験した教育手法を絶対化・教条化・固定化し、学習者に
息苦しい学習機会を提供している場合もありえます。
それらは「オルタナティブ」「インタラクティブ」「アマチュア」の3つのワードが
必然的に抱えざるをえなかった負の部分です。
それら3つの概念は、素晴らしい学びの機会を創出する一方で、他方、闇を生み出しうるものなのです。
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考えていたことをすっとまとめて頂いたようです。
特にピンク色の部分に共感します。
ここ1、2ヶ月、「新しい学びの場」情報にアンテナを立てていると
同じようなことを考えている方・組織がわらわらと見つかります。
自由に学び、自由に教わる、そんな形を
完全にC to Cでやっているところもあれば、
企業を間にはさんでいるところも多々あります。
ワークショップの実施形態はだいたいこんなイメージです。
①平日の夜に都内で19時半ごろからやるもの
②土日に半日以上をかけて行われるもの
③郊外に合宿形式で行くもの
①や②に行ってみると、たまに別のワークショップで会った方と
再会することがあります。
ちょっとお金に余裕があって、FaceBook好きなビジネスパーソンです。
「こういうところに来る積極的な人と会いたい、話したい、群れたい(笑)」
という動機がありそうです。その気持ち、よく分かります。
ワークショップの内容もそれなりに面白いですが、
内容以上に人との出会いを楽しんでいる印象です。
だったら、ワークショップの内容面のクオリティーがずば抜けていいと
さらに沢山の人が集まって面白くなるかも!?
そんなことを妄想しながら、書籍の到着を楽しみにしたいと思います♪