獣医師の動物病院裏ブログ。犬猫さんがモノじゃなくなることを夢みて。

獣医師の動物病院裏ブログ。犬猫さんがモノじゃなくなることを夢みて。

こんにちは。
36歳、2014年卒、開業8年目の獣医です。
日々の徒然を無責任に綴ります。
あくまでも一つの意見としてお受け取りください。

 

待ち時間について考えてます。

 

今は2026/05/19 10時57分。

 

患者さんは0です。

 

昨日は大渋滞でこの時間は確実に1時間以上は待ちでした。

 

先々週の金曜日のお昼にお蕎麦を食べに行きました。

 

合計70分待ちました。

 

30分の時点で、おかみさん的な方がいらして、相席でよろしければもう少しでご案内できます。

 

ということでしたが、そこからの40分は苦痛でした。

 

目の前で煙草を吸われる方もいて(灰皿が置いてあった。)苦痛でした。

 

入店すると、女将さんの接遇の凄さが際立ちます。

 

テンポのいい会話に、的確なペアリング。

 

外人さんたちにも英語で笑いをとってました。

 

もはや英語喋れるのはデフォになるべきでしょうが、笑いを取れるのはすごいです。

 

もちろん味も美味しく、満足度は結果的に高かったです。

 

シンプルに待ちでの不満を中身で上回った例だと思います。

 

下北沢の打心蕎庵というお蕎麦屋さんです。









 

先週の金曜もお蕎麦屋さんに並びました。

 

1時間〜2時間待ちになる場合もあると注意書きがされてます。

 

結果的に1時間ちょうど待ちました。

 

中の様子が窺い知れるのですが、席に空きが常にある状態なんです。

 

蕎麦を茹でる時間があるでしょうから、それも当然なのかなと。

 

でも外で待つのと、中で待てるのでは心持ちが全然違います。

 

僕は待っている時間が長くなる患者さんには積極的に話しかけるようにしています。

 

待ち時間には心細くなりがちですが、一言あるだけでだいぶ違うと思うんです。

 

先の「もう少しで入れます」的なアナウンスは逆効果なのでやめた方がいいと思いますが

 

お待たせしてすみませんと僕の立場から一声かけることで、印象は全然違うのかなと思います。

 

やっている方の立場からしたら、待たせたくないけど、順番だから仕方ないというのが本音です。

 

いくら蕎麦を早く出したかったからといって

 

茹で時間を短くしたら本末転倒だと思います。

 

前提として大事なのは、中身で勝負だということです。

 

とは言いつつ、出来るだけ待ち時間を減らす努力は必要でしょうし

 

待っている人のことを考えて細かいところを差配するのも大事です。

 

有名店でタバコを待ち席で吸えてしまうのはダメだと思います。

 

僕も愛煙家ですが、普通に妻が隣にいるのでやめてほしいなとイライラしました。

 

待合で寒すぎないか、暑すぎないか、湿度は適正か、汚れはないかなど。

 

うちの待合って硬いじゃないですか。

 

でも犬猫さんを扱う都合上、ソファータイプにできないんですよね。

 

何か策があれば良いなと思います。

 

あとは待合の温度調整がとても難しい。

 

匂いもむずかしいです。

 

正直、病気の子の匂いは耐えられない人には耐えられない匂いです。

 

仕方ないことなんですが、そういうところにも差配する必要があります。

 

ああ、2件目の蕎麦屋さんは富士宮市の一貫人というお店です。

 







 

結局のところ、ここも満足はできました。

 

その根底には、ある程度やっている人の気持ちはわかるというところと

 

待ち時間ありきで訪ねているからだと思います。

 

これはお願いになってしまいますが、飼い主さんにもある程度の時間の余裕を持っていらしてほしいです。

 

明らかにトリアージでまずい時には先にみますので。

 

そして、長らくきていただいている方ほど寛容なのも事実です。

 

最後に、不満足だった例を挙げましょう。

 

先々週の土曜ですかね。

 

とあるBALでパスタを最後に頼みました。

 

パスタまでは非常に提供時間が早く、とんとん拍子。

 

ところがパスタだけ注文から70分来ないんです。

 

隣席の後から来て似たようなパスタを頼んだ夫婦にはすぐに来ていた。

 

10分ほどで。

 

流石に僕が尋ねると、あからさまに迷惑そうにされました。

(確かに提供時間や待ち時間を聞くと不満なのは僕も重々承知。)

 

結局そこから20分で出てきましたが

 

明らかに注文を忘れてました。

 

で、出すときに「お待ちの1卓さん」とわざわざ皮肉そうに言ったんです。

 

味もいいし安いし人気店ですが、もう行くことはないでしょう。

 

別に急いでないし、一言すみませんねえとでも言えば済む話なのに。

 

おそらく僕が嫌な理由は誠実さを欠くことだと思います。

 

ミスがあった時には正々堂々謝ればいい。

 

もしかするとシェフはミスに気づいてなかったかもしれない。

 

でもウェイターは気づいていたはずです。

 

そこの風通しが悪いことも、組織としては微妙です。

 

自分も気をつけないといけないと思うのと同時に

 

「一度のミス」で信頼を失うことになる怖さも覚えました。

 

みなさんお待たせしてすみません。

 

待ち時間0分の時も多いですが。

 

精一杯やってますのでよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

静岡市清水区春日2−6−28には「みなとまちアニマルクリニック」がありますが

 

その建屋2階には「あんどえむ」という犬猫グッズのお店があります。

 

日々の「ごはん」をここで購入いただくことで、得た利益は全て病院のために再投資することを目的としています。

 

ちなみに病院にカルテのある方はほぼ全て希望小売価格の10%オフになるので

 

一応winwinにしているつもりです。

 

どうしても大手の棚卸し価格競争にはついていけないので

 

場合によってはAmazonや楽天の方が安いです。

 

上記のような目的に賛同いただける方や動物病院専売品をお求めになる方にはハマると思います。

 

地味に効いてるのが、情報です。

 

どんなご飯を食べているのかや購入いただいたおやつが電子カルテに記載されます。

 

案外に医療のために役にたつけれど考慮されてこなかった暗黙知に踏み込むことができています。

 

また、動物病院ではないので

 

飼い主さんがリラックスして本音で話せる場にもなってます。

 

そういった情報は病院業務に還元できます。

 

ただしショップなので、仕入れにおいて在庫を抱えます。

 

たまにキャンペーンなどで普段より多く仕入れたものが期限切れになる潜在的なリスクを抱えています。

 

今回はこれです。

 

 

僕は普段の診察でサプリメントを積極的に推奨することはありません。

 

逆にいろんなサプリメントを否定する資格もないと思ってます。

 

このニューロアクトは例えば関節炎や椎間板ヘルニアや膝蓋骨脱臼と診断されてる子。

 

認知機能不全やてんかんと診断されてる子。

 

またはその予防なんかには使っといても損はないと思います。

 

以下、含有成分です。

 

モエギイガイ非極性脂質、魚油(EPA、DHA含有)、グルコサミン、メチルスルホニルメタン、ビタミンB6、ビタミンB1、ヘスペリジン、水溶性クルクミン、ビタミンB2、ビタミンB12、乳化剤、酵母エキス、甘味料(アセスルファムカリウム)、保存料(安息香酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン)、pH調整剤、水。

 

シロップ剤で投与しやすいかもしれません。

 

期限が近いものを先着5名様に差し上げます。

 

よかったら「あんどえむ」を尋ねてください。

 

 

 

 

 

さて血管肉腫について話をしてきました。

 

血管肉腫はHSAとしています。

 

脾臓HSAと並び、犬で非常に重要なのが「心臓血管肉腫」です。

 

特に右心房〜右心耳に発生することが多く、突然の心タンポナーデで発見されるケースが少なくありません。

 

昨日まで普通だった子が、

・急に呼吸が苦しそう
・失神した
・立てない
・ぐったりしている という状態で来院し、検査すると心嚢水が大量に溜まっている。

 

これが典型的な初発パターンです。

 

心臓HSAでは、腫瘍から出血した血液が心膜内へ貯留します。

 

すると、心臓が外側から圧迫され、十分に拡張できなくなります。

 

これが「心タンポナーデ」です。

 

心臓は血液を送り出せなくなり、循環不全へ陥ります。

 

そのため、心臓HSAは非常に急激に悪化することがあります。

 

胸部X線では、

・globoid shape
・球状心陰影
・境界不明瞭な心拡大 などがみられることがあります。

 

しかし、X線だけで確定診断はできません。

 

というか、未だに苦しそうなのにレントゲン撮っちゃう獣医はお察し。

 

危なすぎます。

 

最も重要なのは心エコー検査です。

 

心エコーでは、

・右心耳〜右心房の腫瘤
・不均一な内部構造
・低エコー壊死領域
・心嚢液貯留 などを確認していきます。

 

また、HSAでは腫瘍内部血流がみられることも特徴です。

 

ただし、小さな病変では検出できないこともあります。

 

さらにCT検査では、

・腫瘍の浸潤範囲
・心外膜浸潤
・肺転移
・縦隔病変 などをより詳細に評価できます。

 

特に心電同期CTでは、心周期によるブレを抑えながら右心耳との連続性を評価できるため、近年重要性が高まっています。

 

うちにCTを入れさせてください。

 

皆様が例えばyoutubeをご登録いただけるだけでも力になります。

 

とにかくいい意味での露出や認知度を多くしたいです。

 

もしかしたら、そういうので獣医さんや動物看護師さんが就職希望してくれるかもしれませんからね。

 

また、心膜液検査も行われます。

 

ただし、ここで注意点があります。

 

心膜液細胞診で腫瘍細胞が出る割合は高くありません。

 

報告では検出率8.3%程度というデータもあります。

 

つまり、細胞診で腫瘍細胞が出なかったから安心とは言えません。

 

むしろ、

・出血性心膜液
・右心耳付近の腫瘤
・心タンポナーデ この組み合わせが揃った時点で、心臓HSAを強く疑います。

 

また近年、トロポニンI(cTnI)の有用性も報告されています。

 

cTnIは心筋障害を反映するバイオマーカーで、心膜液貯留症例においてHSAとの鑑別補助として使われることがあります。

 

報告では、

・0.1 ng/mL以上でHSAを疑う
・2.45 ng/mL以上で特異度100% などのデータもあります。

 

ただし、これはあくまで補助診断です。

 

心筋炎や拡張型心筋症など、他疾患でも上昇するため、トロポニンだけで診断することはできません。

 

では、治療はどうでしょうか。

 

まず、緊急時に最も重要なのは「心嚢液抜去」です。

 

心膜内の血液を抜くことで、一時的に心臓の圧迫を解除し、循環を回復させます。

 

実際、抜去後に劇的に楽になる子もいます。

 

ただし、これは根治治療ではありません。

 

腫瘍が存在する限り、再び出血する可能性があります。

 

予後については、心臓HSAは脾臓HSA以上に厳しいことが多いです。

 

無治療ではMST7〜12日程度という報告もあります。

 

ドキソルビシン単剤化学療法では3〜4ヶ月程度。

 

外科切除+化学療法で延長する可能性もありますが、症例選択はかなり重要になります。

 

特に、

・右心耳限局なのか
・心外膜浸潤があるのか
・転移があるのか によって、外科適応は大きく変わります。

 

また、放射線治療や心膜癒着術などが検討されることもありますが、現時点で決定的に予後を変える治療はまだ存在していません。

 

だからこそ、この病気では「何をゴールにするか」が非常に重要になります。

 

延命なのか。

苦痛緩和なのか。

普通の日常を少しでも長く守ることなのか。

 

それはご家族ごとに違います。

 

「残された時間をどう生きるか」が大事です。

 

実際、診断後も、

・普通に散歩へ行き
・家族と旅行し
・ご飯を楽しみ
・日向ぼっこをして
・飼い主さんの横で眠る

 

そういう時間を過ごす子はたくさんいます。

 

もちろん、僕ら獣医師は、少しでも苦痛を減らしたい。

 

少しでも時間を伸ばしたい。

 

そのために外科も、化学療法も、救急治療も行います。

 

でも最終的には、「この子が最後まで、この子らしくいられたか」

 

そこが本当に大事なのだと思います。

 

血管肉腫は、確かに厳しい病気です。

 

ただ、何もできない病気ではありません。

 

出血を止めること。

苦痛を減らすこと。

呼吸を楽にすること。

家で過ごす時間を守ること。

家族と一緒にいられる日を増やすこと。

 

それら全部が、立派な医療です。

 

そして、どんな選択をしたとしても、必死に悩みながら向き合った時間は、
 

必ずその子に伝わっていると、僕は思っています。

 

 

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