みなとの徒然なる日々

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みなとのごく平凡な日常と偏りがちなマイブームを綴るブログです。

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12月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:3155
ナイス数:299


星に願いを、そして手を。 星に願いを、そして手を。感想
すばる新人賞受賞作ということで読んでみた。疎遠になっていた幼馴染四人の男女が昔通っていた科学館の館長の死を機に、互いを見つめ直し、館長が残したらしい謎をの解明に折り出す。軽いミステリーと恋愛の要素も盛り込み読みやすかった。後半に祐人と薫がいい雰囲気になるように読めたけど、結局元鞘になるのかと期待を裏切られた。私のなかでは薫と、出番が少ないけど気に利いたことを言う宮田くんが物語の功労者という印象が残った。爽やかで読後感がよい作品。
読了日:12月03日 著者:青羽 悠
愛の探偵たち (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) 愛の探偵たち (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)感想
ポアロ、マープル、クィン他8篇の短編集。どれもクリスティの持ち味が活きていて、読みやすい。「三匹の盲目のねずみ」はノンタイトルゆえに、展開が読めず楽しめる。パラヴィチーニの正体って…?
読了日:12月06日 著者:
アガサ・クリスティー
さよなら、田中さん さよなら、田中さん感想
田中さんの家は母親と12歳の花実のふたり家族。母子家庭で経済的には決して豊かではないものの、ささやかな幸せと母親のサバイバル感あふれた教えが印象的。読み進めるほど田中母の経歴が気になってくる。最終話の「さよなら、田中さん」は悲しくてドナドナをBGMに青空を想像すると胸に突き刺さる。親も色々だから、子も色々。
読了日:12月08日 著者:
鈴木 るりか
影裏 第157回芥川賞受賞 影裏 第157回芥川賞受賞感想
図書館本。以前新聞の書評にあったことを思い出して挑戦。100頁に満たない作品なのに読みづらいという印象が残る。主人公今野と日浅の関係性以外に、元恋人の和哉の存在などがひっかかり、どう読みこなすべきか迷った。
読了日:12月11日 著者:
沼田 真佑
ねじれた家 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) ねじれた家 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)感想
図書館本。恋人の資産家である祖父が急逝。しかも他殺であることがわかり捜査がはじまる。この登場人物の多さで誰もが怪しく歪んで描かれているのがいかにもクリスティー!というところ。タイトルどおり「家」が象徴するそこの住む「家族」そのものがねじれ、その残忍さに鳥肌が立つ。ただラストでふたりで旅立つって…納得いかない。祖父の呪縛から自由になろうってことなのか? 
読了日:12月14日 著者:
アガサ・クリスティー
ムーンナイト・ダイバー ムーンナイト・ダイバー感想
津波にのまれ命を落とした者、生き残ったことに罪悪感を感じる者。生死をわけた3.11の震災被害で被った心の傷は時が経っても簡単に癒されるものではない。愛する者の死を受け入れることができない葛藤を抱え、それでも生き続ける者たちの姿に胸が痛む。都知事選や東京オリンピックのニュースよりも優先して復興すべき場所、人を置き去りにしていないだろうか。舟作の姪の津波の犠牲になったのが、幼い子供を抱えた舟作でなく自分の父でよかった、と言える彼女の優しさと健気さが切なかった。
読了日:12月15日 著者:
天童 荒太
万能鑑定士Qの事件簿 I (角川文庫) 万能鑑定士Qの事件簿 I (角川文庫)感想
1・2巻で1話完結。キャラクターが立ってるし、おちこぼれだった莉子が鑑定士になるほどの博識者になるまでの過程も面白い。過去・現在パートは読みやすいけど、未来って…次巻で納得いく展開があるのか、とても気になる。
読了日:12月18日 著者:
松岡 圭祐
なぜあの人は言いたいことを言っても好かれるのか? なぜあの人は言いたいことを言っても好かれるのか?感想
図書館本。タイトルに惹かれて読んでみた。相手を納得させるには理詰めで言い負かせても無意味。その時点では自分自身の気分が良くても、相手にとって不快な思いさせられた、メンツをつぶされた相手として記憶され嫌われる。周囲の都合よく立ち回っても嫌われることもあるのだから、「かもしれない」発想で柔軟に相手を受けれる余裕がほしい。自分の言い分が最も正論だと曲げない=相手に負かされる気がして意見を引っ込められない、という考え方はわからなくもないが、一歩引けることが大人のスタンスであってほしい。
読了日:12月19日 著者:
和田 秀樹
八日目の蝉 八日目の蝉感想
図書館本。「女」よりも「母性」を追求していた。秋山夫妻の身勝手さも際立ち、子どもを誘拐したはずの希和子が被害者にも見える。しかし、被害者と言える者があるとすればそれは薫(恵理奈)だろう。彼女は希和子と同じ道をたどるように見えるが、子どもを産むという異なった決断をしている。第二章に入ってから千草やエンジェルホームの存在が大きく感じるようになった。恵理奈と子どもの幸せを祈りたい。
読了日:12月23日 著者:
角田 光代
リスタデール卿の謎 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) リスタデール卿の謎 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)感想
殺人事件は起こるものの、クリスティー作品にしては軽めな短編集12篇。表題作『リスタデール卿の謎』は、読んでいるうちにO・ヘンリーの『ハーグレーヴズの一人二役』を連想した。ポワロやマープルのような事件の謎に迫るスパイシーな作品が好きなひとには物足りないかもしれない。
読了日:12月26日 著者:
アガサ クリスティー
飲茶の「最強! 」のニーチェ 飲茶の「最強! 」のニーチェ感想
哲学関連は全く素人だったので図書館本で挑戦。おぼろげながらニーチェの黒哲学(?)の輪郭がわかったような、わからないような…考えすぎると暗黒ループに嵌りそう。部分的な漫画や図解も入れるなら全編漫画のほうが統一性があって読みやすいかもしれない。
読了日:12月30日 著者:
飲茶

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