ﾓｽｸﾜ世界選手権男子

今、ﾌｨｷﾞｭｱｽｹｰﾄの世界選手権が、
ﾓｽｸﾜで行われています。
毎年、世界選手権は3月の終わりに行われ、
選手にとってはｵﾌｼｰｽﾞﾝの4月の終わり。
今年の世界選手権は東京が開催地だったので、
震災後の余震と原発事故に対する不安から、

延期になっていました。

震災後1週間は開催の有無も判らず、
どの国の選手も戸惑っていたと思います。
今回、代替え地は同じ日本ではなく、
ﾓｽｸﾜでした。
世界選手権を開く能力があるﾘﾝｸは有るのですが、
世界的な見方としては、日本全土が汚染されたようなものなので、
違う国、となったのでしょう。

さて、結果は、
元々滑らかなｽｹｰﾃｨﾝｸﾞが定評だった
ｶﾅﾀﾞのﾊﾟﾄﾘｯｸ・ﾁｬﾝ選手が、
昨ｼｰｽﾞﾝまで飛んでいなかった4回転ｼﾞｬﾝﾌﾟをｼｮｰﾄとﾌﾘｰで計3回決めて、断トツの1位。
女子で昨ｼｰｽﾞﾝ、ﾄﾘﾌﾟﾙｱｸｾﾙをｼｮｰﾄとﾌﾘｰで計3回決めた浅田真央選手より、
他の技の精度を高め、基礎のｽｹｰﾃｨﾝｸﾞを磨いたｷﾑ・ﾖﾅ選手の方がかなり高い得点で話題になりましたが、
今回のﾊﾟﾄﾘｯｸ・ﾁｬﾝ選手は、
その完成度の高いｷﾑ・ﾖﾅ選手が、完璧なﾄﾘﾌﾟﾙｱｸｾﾙを浅田真央選手と同じだけ飛んだ、
という状態です。

と、言うことで全く別次元で戦っていたﾊﾟﾄﾘｯｸ・ﾁｬﾝ選手はこのぐらいにして、
日本の選手。
今ｼｰｽﾞﾝ抜群の安定感のあった小塚選手は、
全日本選手権の後、調子が悪くなっていましたが、
延期されたことで一度ﾘｾｯﾄされたのか、
とても好調で、ｼｮｰﾄでﾄﾘﾌﾟﾙｱｸｾﾙを高く飛びすぎて回りすぎてしまうﾐｽをしましたが、
ﾌﾘｰは完璧で、2位。
高いｽｹｰﾃｨﾝｸﾞ技術と誠実な滑りは、ﾊﾟﾄﾘｯｸ・ﾁｬﾝ選手と通ずる所。
もう22才なので次のｿﾁまでにどんな風になるかが楽しみです。
日本のｴｰｽ、高橋大輔選手は、滑る前の表情から、
いい演技が出来そうだなぁと感じましたが、
なんと、刃をｽｹｰﾄ靴に止めているﾋﾞｽが外れるｱｸｼﾃﾞﾝﾄ！
演技を中断して直しましたが、
4回転を予定していた冒頭部分は演技できず、続きからが審査対象。
途中であまり見ない前のめりに倒れる転倒もありましたが、それでも総合5位。
織田信成選手は、冒頭の4回転が3回転になったことで、
規定の3回転の数を越えてしまったｼﾞｬﾝﾌﾟがあり、
その得点をごっそり失って6位。
3人の順位から、来年の世界選手権も男子3人参加できますが、どうでしょう。
高橋大輔選手はこれでは終われないと思ってくれそうですが…(>_<)