味の素AGFというとインスタントコーヒーですね。
味の素本体がランチェスター戦略(註)を取り入れたのは日本では早い方の30数年前で、この時の具体的戦略は、味の素の営業員が、個々の商店のコンサルタントとなり、受注は味の素だけだはなく、他のメーカーの商品も受注し、併せて納品するという、一種の問屋業で業績を拡大しました。
(註)ランチェスター戦略
心の履歴(193)
スタンディングオベーション
2023-05-16
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12802507135.html
その味の素がその後どうなったかは知る由もありませんが、偶々、子会社味の素AGFの人事施策の企業広告記事に出会い、読んでみましたが、ちょっと違うのではないのかとの印象です。
何しろ、私、現場を去って20年です。確かに時代遅れの一介の老人なのですが、味の素AGFの幹部連中に聞きたいのですが、何故にいつまで経ってもネスカフェに遠く及ばないのかを。先ずはこの原因からスタートすべきですね。
価格.com
2024年5月 インスタントコーヒーの人気商品ランキング
https://kakaku.com/ranking/drink/0016_0036/0002/
人的パフォーマンスを最大化する「HRコンパス」とは
味の素AGF株式会社がたった1年で12もの人事施策を推進できた理由
2024.05.20 WOMANタイアップ広告制作グループ
提供元:味の素AGF株式会社
https://president.jp/articles/-/81473?cx_referrertype=pan&cx_testId=0&cx_testVariant=cx_0&cx_artPos=0#cxrecs_s
右から、味の素AGF(株)人事部 人事グループ グループ長の播磨善晴さん、同グループ グループ長代理の小椋比呂美さん。一方的な制度改定ではなく、社員全員で組織運営に変化を起こせるよう尽力している。
2023年8月に設立50周年を迎えた味の素AGF(株)。この節目の年にスタートした新たな人財マネジメント戦略が「HRコンパス」(註)だ。
(註)HRCOMPASS
専属コーチングとHRアナリティクス分析(註)によって、採用戦略・運用サイクルを構築をするRPOサービス。
専属のコーチによる採用活動の戦略設計コーチングと、独自のHRアナリティクスによるデータ分析をPDCA運用させ、最短3ヶ月で戦略的に強い人事採用部を構築す。
戦略立案だけではなく、書類選考・面接・スカウトなどの業務代行も可能。現在実行中の戦略があり体制が整えられている場合も、改めて分析し直して改善・効率化の提案をしてもらうことも可能。
(註)HRアナリティクス 人的資源分析
アナリティクスの分野の中で、人の分析を扱い、組織内の人的資源に分析プロセスを適用して、従業員のパフォーマンスを向上させ、改善する分野と定義される。 従業員の定着率向上.。
HRアナリティクスは、従業員が仕事でどのようなパフォーマンスをしているかというデータを収集するのではなく、その唯一の目的は、人事プロセスのそれぞれについてより良い洞察を提供し、関連データを収集し、このデータを使ってこれらのプロセスをどのように改善するかについて情報に基づいた意思決定をすること。
例えば、HRアナリティクスを使えば、組織の人事制度について以下のような質問に答えることができる:
従業員の離職率はどのくらいですか?
1年以内に組織を去る社員が誰なのか知っていますか?
社員の離職率のうち、後悔した損失は何%か?
https://www.questionpro.com/blog/ja/hr%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%82%B9%EF%BC%9A%E5%AE%9A%E7%BE%A9%E3%80%81%E4%BE%8B%E3%80%81hr%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%80%E3%83%83/
初年度から一気に12の制度や施策を新設し、社員の多様なキャリアや意欲的なチャレンジを多面的に支援することで、ダイバーシティ&インクルージョン(註)を強力に推進している。
(註)ダイバーシティ&インクルージョン
人には人種や性別、年齢などの外見的な違いはもちろん、宗教や価値観、性格、嗜好など、内面にもさまざまな違いがある。 「ダイバーシティ&インクルージョン(Diversity & Inclusion)」とは、個々の「違い」を受け入れ、認め合い、生かしていくことを意味す。
企業の人事施策としては大規模かつ大胆なこの取り組みについて、人事部の播磨善晴さんと小椋比呂美さんに話を伺った。
将来の事業を支える“人財”のためにできることを考えた
味の素AGF(株)が2023年度から開始した「HRコンパス」は、同社が「2030年度にありたい姿」を実現するための取り組みだ。
価値観の多様化や人生100年時代の到来など、今後予想される激しい環境変化の中で人的パフォーマンス(註)の最大化を目指す。
(註)人的パフォーマンス
「ヒューマンパフォーマンス」という場合、組織レベルのパフォーマンス(業績)ではなく、プロセスレベルのパフォーマンスでもなく、人(職場の従業員)のパフォーマンス(業績)であることを明確にしている。 ヒューマンパフォーマンスが「組織で働く人が実務で行っている行動と成果」を意味することは同じ。
人事部の播磨さんによれば、そもそもの始まりは将来の事業のあり方を考えるために立ち上げた全社的なプロジェクトだったという。
そのプロジェクトを受けて、将来の事業を支える“人財”について人事部内で改めて議論が行われた。
●キャリアや働き方が多様化する中、社員のライフスタイルやライフイベントに会社がどう関わるべきか。
●人口減少や雇用の流動化が進む中で、優秀な人財をどう確保するか。
●組織をまたぐ横のつながりや交流を増やして、互いに学びや刺激を与え合う仕組みが必要ではないか――。
自由な議論の末、味の素AGF(株)が目指す“ありたい姿”は
「多様で優秀な人財の確保」
「多様なキャリア(観)への対応」
「プロジェクト型働き方の推進」
「多様な働き方への対応」の4つに集約された。
それを具体的な人事組織施策に落とし込んだのが「HRコンパス」だ。「必要人財の充足化/成長化/活性化/安定化」のサイクルを回すため、2023年度から12の施策や制度をスタートした(図参照)。
スタートして分かった、社員からの意外な反応
様々な事情から退職した社員の再就職を可能とする「カムバック制度」や、本人が挑戦したい部署にみずから異動を希望できる「手挙げ異動制度」には導入後さっそく応募があり、人事部も反響の大きさを実感しているという。
再雇用終了後も仕事を続けたいという意欲のあるベテラン社員に継続雇用をオファーする動きも始まっており、活躍の場はますます広がりを見せている。また、社員の住環境もより公平になるよう、転勤や社宅など福利厚生の制度を整えている最中とのこと。
そしてこれらの人財マネジメントを支えるのがDX(註)化だ。「タレントマネジメントシステムの導入により、キャリアの見える化を進めています。
(註)DX(デジタルトランスフォーメーション)
企業が、ビッグデータなどのデータとAIやIoTを始めとするデジタル技術を活用して、業務プロセスを改善していくだけでなく、製品やサービス、ビジネスモデルそのものを変革するとともに、組織、企業文化、風土をも改革し、競争上の優位性を確立すること。
ロールモデル(註)となる人物の経歴を参考にできたり、そのために必要な資格が分かるようにしたりと、社員たちのキャリア形成の後押しになればいいなと思っています」と播磨さんは期待を寄せる。
(註)ロールモデル
直訳して「役割の模範」との意味があり、ビジネスでは主にキャリア形成にあたってお手本にできる人物像を指す。 理想的なキャリアの実現に向けて、例えば仕事にともなう能力・姿勢・ライフプランなど、幅広い観点から「こんな風になりたい」と思える目標になるのがロールモデル。
企業が新たな取り組みを始める場合、まずは部分的に着手して様子を見るものだが、これだけの数を同時に稼働させたスピード感とダイナミックさには驚かされる。小椋さんは「社員からの期待の声が取り組みを後押しする力になりました」と話す。
「『HRコンパス』の始動に当たって社内向けの説明会を開いたのですが、社員から『私たちの未来はこうなるのかとワクワクしました』といったポジティブな反応をたくさんもらいました。
人事施策を推進するには、主役である社員の皆さんの賛同が必要です。もともと味の素AGF(株)には、“これをやる”と決めたら一気に動き出して物事をやり遂げる組織風土があるので、今回もそれがプラスに働いたと感じています」
今後は施策の規模や適用範囲をさらに拡大するとともに、人事制度の柱となる評価制度や報酬制度などの見直しにまで踏み込み、2030年に向けて「HRコンパス」を発展させていく方針だ。
播磨さんと小椋さんも、未来をつくるためのチャレンジをますます加速させたいと意気込みを見せる。
「どの施策や制度も当社では前例のない思い切った取り組みですが、失敗を恐れず挑戦し、トライ&エラーから学んだことを次へ活かして会社をより良くしていこうという機運が社内でも高まっています。
この取り組みによって味の素AGF(株)で働く社員が元気づけられ、夢や希望を持って楽しく働ける環境をつくっていきたい。それが私たちの想いです」
味の素AGF株式会社
東京都に本社を置く飲食料品の製造及び販売を手がける食品メーカー。 味の素と、米・ゼネラルフーヅとの合弁会社として設立後、2015年10月に味の素の100%子会社となり、2017年7月に「味の素ゼネラルフーヅ」から現社名へ変更された。 ウィキペディア
親組織: 味の素
設立: 1973年8月1日
主要株主: 味の素 100%
事業内容: 飲食料品の製造及び販売
代表者: 代表取締役社長 品田英明
売上高: 835億5600万円(2023年3月期)
市場情報: 非上場
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