相方が風呂上りにうちわをパタパタしているのを見ると、あ~、今年も暑い夏が来たんだと認識させられます。

 

それと同時に、祇園の舞妓・芸妓うちわを思い出させてくれます。

今回は、そのうちわの想い出から。

 

   ☆

 

舞妓・芸妓うちわの思い出
2011/07/11著


1991年~95年、コンチキチンと祇園ばやしが鳴る時季、営業本部のフロアーでパタパタするのが舞妓うちわ。


京丸うちわに舞妓さんや芸妓さんの名前が入っているもの。


初夏から宵山にかけて舞妓さんや芸妓さんが届けてくれるものや送ってくるもの。祇園の置屋さんで貰ってくるもの等です。

京の花街の夏の風習なのです。
 
一般の人は手に入らない。
あのうちわを飾ると京都の暑い暑い夏の始まり。

 

(うちわの画像)

京都奥嵯峨、愛宕神社「一の鳥居」のお茶屋「平野屋さん」

 

ここの店内には舞妓・芸妓のうちわを飾っている。

誇らしげに。27本も。\(^o^)/


 
このうちわを毎夏、交換するのでしたら、店主は相当な遊び人。

 

その舞妓・芸妓うちわで思い出すのが、元祇園芸妓の豊和(とよかず)さん。営業本部設計部・昭光部長(仮称)のお気に入り。
 
毎年豊和さんから会社に芸妓うちわをダンボール箱で送られてきました。

豊和さんが芸妓を辞められて祇園町南側に「豊和」という小料理屋さんを開店した日、昭光部長が開店祝いに付き合ってというので連れだって行きました。

 

(画像)八丁堀
https://erecipe.woman.excite.co.jp/article/Hanakotokyo_121563/

 
格子戸を開けると左側に昭光部長の贈った大きな開店祝の生花が置かれていました。その時、初めて豊和さんにお会いしました。1993年。彼女が47歳です。
 
然し、花見小路から一筋か二筋離れていましたから、二度目も三度目の訪問の時も筋を迷いました。夜の祇園甲部は花見小路でも薄暗いのに、路地でしたら暗くて分かり難いのです。
 
先日、たまたま豊和さんでPC検索しましたら、彼女に関しての記事がありましたから、その一部を抜粋して下記に掲示します。やはり素晴らしい女性。嬉しいですね。

 

尚、豊和さんは結婚されて千葉の浦安に住んでいるそうです。
1946年京都祇園生まれですから今年は65歳。
浦安では諸活動で著名人のようです。

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お茶屋 池田家さん 道案内
 
屋形さんでの修行の話は岩崎峰子(究香)さんの「花いくさ」に詳しいですが、この岩崎峰子さんと祇園時代がダブっておられて少し後まで活躍されてた「豊和」(とよかず)さんに、屋形さんでの修行生活のすごかった話をいくつかお聞きしたことがあります。 その詳細については、ここでは述べません。
 
この「豊和」さんは、とても良い方で、すっごく面白く、また人を引き付ける魅力があり、お座敷遊びも上手にリードしていただきました。

 

豊和さんの十八番(おはこ)のひとつに襖芸(ふすまげい)がありました。 ひとりで二役をする、とっても面白い芸でした。 
 
ホント、どう見ても二人の人が演じているようにしか見えませんでしたね。 今でもその光景がまぶたに浮かびます。

 

(註)この女性は豊和さんではありません。

●襖芸(ふすまげい)

http://www.flickr.com/photos/11588476@N08/3497135720/

(説明)

左手は着物のまゝなのですが、右手には背広の袖。

三味線が奏でる中、この右手が彼女をぐいと引き寄せます。

 

そして相手の顔がふすまで見えるか見えないかのギリギリの位置で、身振り素振りは強引にキスされる。

この迫真の演技にほれぼれするのです。

 

残念にも、記事中にその動画があったのですが、URLが再生不能となっています。ここでの画像はその動画の一部です。


この芸を元々なされていたのが「豊治(とよじ)さんでした。豊治さんは、豊和さんのお姉さん分で、この方も良い人でした。
 .
豊和さんは、藝妓はんを卒業して、祇園町南側に「豊和」って云う小料理屋さんをされてましたが、ご結婚されてお店を人に譲られたかして、今は関東方面にお住まいです。

かの阪神大震災の折、京都から芦屋までわざわざ防空ずきんを被って、もんぺ姿で被災された昔からのお馴染みさん(頭坊さま)のところへ「大市」の「まる」(すっぽん)の蓋付き硝子容器を携えてお見舞いに行かれたという、すばらしいお話を以前頭坊さまから伺って、豊和さんなら、さもありなんと思ったことがあります。(以上で抜粋おわり)
 
(上記記事のURL)

http://homepage2.nifty.com/arumukos/yachting/gazette/nomi-gazette/09_11_07_ikedaya/index2.html

 

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履歴書(4)しびれた石塀小路・Tintoのロック
2020-05-05
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12594835346.html


履歴書(11) 京都祇園の宵
福嶋さん
2020-07-06 
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12609276683.html

 

ほっこり京都人:目次

2020-03-23 
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12584192022.html