1Q84 BOOK3〈10月―12月〉村上春樹
2010年4月16日発行
青豆は「さきがけ」のリーダーが最後に口にした言葉を覚えている。
「君は重い試練をくぐり抜けなくてはならない。
それをくぐり抜けたとき、ものごとのあるべき姿を目にするはずだ」。
彼は何(点)か(点)を知っていた。
とても大事なことを。
――暗闇の中でうごめく追跡者牛河、天吾が迷いこんだ海辺の「猫の町」、青豆が宿した小さき生命……1Q84年、混沌の世界を貫く謎は、はたして解かれるのか。
とにかく読み応えがあった。
3冊読み終わったあとはフルマラソン走った感覚……いや、走ったこと無いけどね
BOOK3からは牛河の視点が追加されました。
これによって、話がさらに厚みが出た感じです。
ただのモブで終わるのかと思っていた牛河のイメージが一変しました。
ただの愚鈍な男か、と思いきや高い推理力と行動力で徐々に青豆を捉えていく。
話の主軸に食い込んでくるなんて予想外でしたね。
本来あるべき世界とは異なる世界。
青豆の中にいる小さいもの、異質な不気味さを持ち合わせたNHKの集金人。
この集金人、怖かった。
NHKの集金人という方にはお目にかかったことがないけど、本当にこんな感じなのだろうか。
二人の再会のシーンはたまらなく良いかったです。
元の世界で二人がどう生きていくのか、そして1Q84との違いは?
その後も気になりました。