加齢なる一族、ようこそ歌舞伎座へ 十一月歌舞伎特別公演に行きました♪
ニ、三人吉三巴白浪
節分の宵。100両の金と名刀・庚申丸を手に入れたお嬢吉三(尾上左近)は、その様子を見ていた浪人のお坊吉三(中村歌昇)に呼び止められます。
互いに譲らず、一触即発のそのとき、和尚吉三(坂東亀蔵)が二人の間に割って入り…。
歌舞伎の名作者・河竹黙阿弥による代表作の一つ。大川の川端にある庚申塚の前で、三人の盗賊が運命的な出会いを果たし、義兄弟の契りを交わす名場面です。
左近君のお嬢吉三が男とばれてからが良い。この子が俳優祭で演じた幡随院長兵衛、良かったもの・・・。
歌昇さんと亀蔵さん、声が良くていつも手堅い演者。若い世代の三人吉三、フレッシュでとても良かったです。
三、石橋
唐の国の清涼山。
文殊菩薩が棲むこの霊山に、神秘的な力で自然に生まれたこの石橋のもとへ現れた獅子の精(尾上松緑・中村萬太郎・中村種之助・中村福之助・中村虎之介)は、牡丹の花が咲き誇るなか、勇猛な獅子の狂いを見せ、舞い遊びます。
五人での毛振りが勇ましく、華やかです。
その中で最年長の松緑さんの激しさ!
若いものには負けられない!導いて行こうとする先輩の気迫が素晴らしかったです。
客席に多く座っていた外国のお客様も喜ばれたことでしょう。
彼等がイメージする歌舞伎でしょうから。
通常の公演の半額、時間も短く歌舞伎のポイント公演ですが、こういう公演もありだと思います。
歌舞伎を観てくれる人のすそ野を広げていくために・・・。