加齢なる一族、四月大歌舞伎を観に行きました~♬

 

一、於染久松色読販

 

向島で莨屋を営むお六(坂東玉三郎)のもとへ、かつて仕えていた奥女中の竹川からの手紙が届きます。

そこには、紛失していた名刀・午王吉光と折紙が油屋にあることがわかったので、取り戻すために必要な100両の金を工面してほしいとあります。

お六が思案しているところへ、亭主の喜兵衛(片岡仁左衛門)が帰ってきますが、実はそれらを盗み出した張本人こそ、この喜兵衛。

河豚の毒にあたった男の死体に細工をし、強請って金を手に入れることを思いついたお六と喜兵衛の二人は、早速、油屋へ乗り込みますが…。

 

普段は美しい役ばかりの玉三郎さんですが、土手のお六という悪婆、これまた良いんですよ。

仁左衛門さんも二枚目の役が多いのですが、悪党も上手くて、本当は、こういう鬼門の喜兵衛みたいな人なのかも・・・と思ってしまいます。

この悪の夫婦は、長年の共演コンビなので、強請を思いつき、油屋に意気揚々と来て、最後にかごを担いで帰るまでの2人の間が何ともよく、面白いのです。この2人にしか出せない阿吽の呼吸ですね。

 

 

二、神田祭

 

今日は「天下祭」と謳われる、神田明神の御祭礼。

江戸庶民が待ちに待った祭とあって、祭囃子が流れる江戸の町は浮き立っています。

そこへほろ酔い加減でやって来たのは鳶頭(片岡仁左衛門)。江戸前のすっきりとした踊りを見せ、祭り気分を盛り上げます。

続いて芸者(坂東玉三郎)がやって来ると、艶やかな踊りを披露。どうやら二人は訳あり気な様子…。

 

悪の夫婦に満足していたはずなのに、神田祭を観ると、やっぱり、美しい2人を観たかったんだわと改めて綺麗なコンビに夢中になってしまいました。

2人が、花道で頬を寄せると劇場全体が、パ~っとピンク色に染まります。

2人から漏れ出る色気に、クラクラします。客席の戸惑いを楽しんでいるかのような2人・・・。

 

日本一の名コンビ、舞台で共演し続けて欲しいです。

今日は、この神田祭を観るために来たんだわと納得。

 

 

三、四季

 

春 紙雛

夏 魂まつり

秋 砧

冬 木枯

 

 

続いても舞踊です。

春は美しいお雛様、夏は、夕涼み風景、秋は、砧を打ち、冬は、木の葉の群舞。

ぼーっと眺めていればよい感じ。

別日で観た友人が、木の葉に可愛い子がいて、誰だか教えてと言われたけれど、誰でしょう?

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