加齢なる一族、俳優祭に行く〜の続き…。
一、菅原伝授手習鑑
加茂堤の場
「Z世代の菅原伝授をお楽しみください」と梅玉さんがご挨拶で紹介していましたが、團子ちゃんの桜丸に千之助くんの八重は、本当に若くて瑞々しい夫婦。ちょっと色っぽい台詞も、可愛らしい。
團子ちゃんの手足の長さが、平成生まれを感じさせます。
苅屋姫の莟玉くんも可愛かったわ。
義姉は、観劇から遠ざかっていたので、團子ちゃんの記憶は中学生?成長に驚いていました。
吉田社頭車引の場
松王丸の染五郎くん・梅王丸の鷹之資くん、桜丸の左近くん、こちらもZ世代の三兄弟。
秀山祭で又五郎さん、歌昇さん、種之助さん親子共演で観たばかりで、記憶が新しくてついつい比べてしまいますが・・・・。
Z世代の三兄弟の熱演!
俳優祭ではあるけれど、車引の三兄弟車を演じることは、大きな喜びと同じくらいのプレッシャーだったと思います。
義姉は、鷹之資くんをきちんと観たのは、初めてだったので「大したものね~。あの腰の落とし方凄いわ、彼の踊りも機会が有ったら観たいのよ~」と言ってました。
映像で振り返る初代国立劇場の思い出では、吉右衛門さんの花道での映像に、胸が締め付けられる。
吉右衛門さんの吐き出す息から、心情が伝わり、吉右衛門さんをもっと観たかったです。
そして、辰之助さんの短い映像から、色気を感じ、こんな俳優さんちょっといないわね・・・。
戯場八景名残隼
今回の俳優祭の創作演目は、地獄に迷い込んだ人たちが、色々な有名人に会うという楽しいお話で、さて、迷い込んだ人たちは、無事にこの世に戻れるかしら・・・??
幸四郎さん、獅童さん、巳之助さん、新悟ちゃんの四人が地獄へ・・・・。
最初に地獄で出会ったのが、彌十郎さんの時政(鎌倉殿の十三人で一世を風靡したパパ)と水谷八重子さんの滝の白糸。
時間の関係上、せかされ「せっかく親戚で舞台で共演できると喜んだのに・・・」と言いながら去って行きました。
三途の川の婆は勘九郎さん。BARを経営。
冥途にはかわいいメイドたち(米吉くん・宗之介くん・鶴松くん・吉太郎さん・雪之丞さん)がいて、みんなそれぞれチャーミング。
閻魔大王は團十郎さんで存在感たっぷり、茶々を入れる閻魔様の奥方は児太郎さん。
閻魔様が地獄行きかを判断します。
橋之助さんの知盛、萬太郎さんの弁天小僧、そして、猿弥さんの林冲やら中車さんの姫虎など、水滸伝から澤瀉屋さんたちが閻魔様の捌きを受けます。
隼人さんのスラっとした二枚目の林冲をあれあれ・・ふくよかな猿弥さんが演じるから、「林冲、太ってない??」とヤジが飛び大盛り上がり!!
閻魔様のお妾さんは、七之助さん。獅童さんと元の鞘に収まり、めでたしめでたし。
途中で何度もお七と呼ぶところを、獅童さんは、何故か?七子と呼び、大うけでした。これ台本通りなら、お見事。
本当の失敗なら、失敗を笑いに変える獅童さんは、楽しいわ。
花四天は、鴈治郎さん、扇雀さん、芝翫さん、錦之助さん。
先輩たちを相手に幸四郎さんが立ち廻りで、これもまた、先輩たちの花四天は、動きがイマイチで、面白かったですよ。
こうして、地獄で彷徨っていた幸四郎さん、巳之助さん、新悟ちゃんは、無事に、この世に帰ってくることが出来ました。
俳優祭のオリジナル演目は、毎回、楽しいですけど、今回も笑いました〜。
NHKの中継車が駐車場に停まってましたので、俳優祭の放送があると思います。
お楽しみに♫


