加齢なる一族、四月大歌舞伎第二部に行きました♫

 

 

 

 一、絵本太功記

 

主君小田春永を本能寺で討ち果たした、武智光秀(中村芝翫)。

しかし息子の謀反を快く思わない母皐月(中村東蔵)が尼ヶ崎の庵室へ籠ると、そこへ光秀の妻操(中村魁春)が、息子十次郎(尾上菊之助)、その許嫁の初菊(中村梅枝)を伴って訪れます。

 

一方、宿敵久吉(中村扇雀)を追って庵室に現れた光秀は、久吉が潜んでいると思われる一間に竹槍を繰り出しますが…。
 

 

 

NHKの大河ドラマ「麒麟がくる」で、すっかり光秀びいきになりました!まあ長谷川博己さんが素敵だったからかな?

この演目は、私の中では、吉右衛門さんのイメージで固まっていますが、芝翫さんの光秀は、昔の細かった頃と違い、なかなかの貫禄で、声も太く、立派な武将でした。

 

今回、菊之助さんの十次郎と梅枝さんの初菊の若いカップルは、赤と紫の衣装のペアルック。

これが、初々しく美しくてとてもお似合いの二人です♡

菊之助さんは、浄瑠璃の音にぴったり動きが合っていて、体にしみ込んでいますね。そして、梅枝さんはこの世代では、抜群の安定感。

初陣なのに、死を覚悟していて、祝言の三々九度も別れの盃・・・・。

 

花道から血まみれで現れる十次郎は、父を心配し逃げてくださいと言うけれど、

もう彼は、目が見えないのですよ。(オスカルが見えないアンドレと同じで死が近い)( ノД`)シクシク…

祖母の皐月は、久吉と間違われて、光秀に刺されて、息絶え絶えだし、こんな若くて美しい孫が死ななきゃいけないなんて、あまりに切なく、悲しいお話ですよね。

 

戦国時代は、こういう戦いの時代だから、辛いですね・・・。

 

皐月役の東蔵さんは、息子を諫める武将の母としての強さと孫を思う優しさにあふれていて、台詞がスーッと心に入ってきます。

脇を固めると言いますが、この皐月には主演女優賞をあげたいぐらいです。

 

二、団子売

 

賑わいをみせる、大坂天神橋。

やって来たのは、餅屋台を担いだ団子売の杵造(中村梅玉)とお臼(片岡孝太郎)夫婦。

いつものように杵と臼を取り出すと、息の合った様子で餅をついては団子をつくっていきます。

商いがひと息着くと、杵造とお臼は可笑しみのある踊りを軽快に踊り始めます。

 

梅玉さんと孝太郎さんコンビ、良いですね~。

明るく楽しい舞踊は、観ていて気持が軽くなります。

悲壮感漂う演目の後のお口直しにぴったりでした。

 

 

 

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