ミス・サイゴン25周年記念公演INロンドンの映画を観ました♪

 

 
WOWOWで放送されたのを録画して、義姉が見せてくれました。
 
 
1970年代、ベトナム戦争末期。
爆撃で両親を亡くしサイゴンのナイトクラブで働くことになった少女キム(エバ・ノブルザダ)はアメリカ兵のクリス(アリスタ・ブラマ)と恋に落ち永遠の愛を誓い合う。
しかし、サイゴンが陥落するとクリスは、アメリカに帰還し、過去を振り払うように結婚して新たな人生を歩み始める。
一方、キムはバンコクに逃れ、クリスとの間に生まれた息子を育てていた。
やがて息子の存在を知ったクリスは・・・・。
 
ミスサイゴンは、帝劇で3度観ました。
ストーリーは把握しているつもりでしたが、日本版よりドラマチックで濃厚な仕上がり。涙なしには観れませんよ!
大き目のタオルハンカチがぐっしょりです。
 
とにかくキム役のエバ・ノブルザダが素晴らしい!ひと声聞いただけで、うわ~可愛い声と引き込まれました。
でも、ただ単に可愛い声、歌い方だけでは、ないのです。
若さ、初々しさ、可愛さ、愛しさ、健気さ、強さ、怒り、母性・・・物語が進めば、その状況でのキムの気持を見事に歌います。
こんなにも感情豊かに歌で表現できるなんて!
彼女を知らなかったのですが17歳でキムに抜擢されたとか。
まさにキム。
 
エンジニアというクラブ経営者、日本では市村正親さんが演じていますが、この役のジョン・ジョン・ブリオネスがいかがわしくてギラギラしていて、狡い感じが最高~。
 
日本では、キムはアジア人で問題ないけど、アメリカ人のクリスを日本人が演じます。
それが、ロンドン版ならキムはアジア人、クリスは白人、ジョンは黒人、クリスの妻エレンは白人、このようにキャスティングされています。
色々な人種がキャスティングされることは、ナチュラルだし、ベトナムに残されたブイ・ドイ(アメリカ兵と南ベトナム女性との間に生まれた子)の映像がより心に突き刺さります。戦後も悲劇は続くのですね・・・。
 
オペラ・マダムバタフライが元だと聞いています。母親が子の幸せを祈り、託し、命を絶つという考え方はアジア的。そこにベトナム戦争の悲惨さ・ブイ・ドイの問題を絡めることにより欧米的なストーリーとなったと思います。そして、25周年以上も上演されているのは、何と言ってもミス・サイゴンの楽曲の素晴らしさです。
 
この映画を観た後、YouTubeでエバの歌う動画を探しました。有りました!ぜひ聞いて欲しいです。