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加齢なる一族、新橋演舞場にミュージカルにんじんを観に行きました〜♪

 

 
フランスの片田舎の小さな村。
今日も村人たちが楽しそうに歌っています。でもその中にたった一人、仲間はずれの男の子がいました。それが、にんじん(大竹しのぶ)。
 にんじんのような真っ赤な髪、そばかすだらけの顔、だから父親のルピック氏(宇梶剛士)や母親のルッピック夫人(キムラ緑子)までがにんじんと呼ぶのです。
 
にんじんには、婚約者マルソー(中山義紘)との結婚式を控えて夢中の姉エルネスティーヌ(秋元才加)、甘やかされてわがままに育った兄フェリックス(中山優馬)がいますが、二人ともにんじんには無関心です。
それぞれが勝手気ままの家庭に、新しくルピック家に女中としてやってきたアネット(真琴つばさ)もあきれる始末。

 誰にも愛してもらえないにんじん。みんなにどうでもいいと思われているにんじん。
だから、どうしてもひねくれてしまうにんじん…………。そんなにんじんの数少ない友達の名づけ親(今井あ清隆)は、にんじんを優しくなぐさめます・・・・。

 

 

   
 
子供のころ、途中で読むのをやめてしまった本は「にんじん」。
私は、読み進めていく勇気がなくなってしまいました。
心の何処かに、ひっかき傷が出来てしまいました。
 
1979年に大竹しのぶさん主演で音楽劇”として上演されたにんじんが、38年の時を経て、再演されると知り、心のひっかき傷が治るのか?ひどくなるのか確かめようと、覚悟を持って劇場に行きました!

 

 

村人たちが、楽しそうに歌い踊るオープニング。

花道をとぼとぼ歩いてくる、薄汚れた少年のにんじん。

歌いだしたのが

「真っ赤な髪で、そばかすだらけ

そうさぼくは、みにくいにんじん~♪」

こんな歌を歌われたら、おばさんは、もうウルウル(ノω・、)

 

「いねむりしてた神様が、つくりそこねたダメな子ども

ぼくは、にんじん~♪」

 

え~!、ダメな子っていきなり自己否定から

・・・。

 

私は、にんじんを観に来て、正解だったの?と後悔しました・・・。

 

それからの観劇は、辛かったです。

にんじん少年を60歳の大竹しのぶさんが熱演。

熱演すれば、するほど、父親と母親が許せなくなります!

 

子供は、親に愛されたい一心です。

自分で環境を変えることはできないから、もがきながら、ひねくれたり、心にもないことを言ったり、乱暴なことをしたりと・・・。

にんじんの気持ちは良く分かります。

 

わからないのは両親のすることなすこと!

キムラ緑子さん演じる母親が凄い!言葉で罵倒し暴力をふるい、にんじんに当たり散らすのです・・・。

 

私だって、愛したいけど、愛せないの~♪なんて悲劇のヒロインみたいに歌っちゃって・・・。

ふざけるな!ヽ(`Д´)ノ

にんじんを愛せなくても、普通に接してください。暴力振るわないで。あなたの愛情をこんなに欲する存在を無視しないで。

 

夫と上手くいかないからって当たり散らさないで!

あなたは、夫との関係を改善するために行動すべきよ

 

宇梶さん演じる父親もずるい。

見ないふり、気が付かないふりして無関心を装う。

それでも家出した息子を迎えに行くから、少しマシね。

でも、まずは妻と話さないと。家族が仲良く暮らせるために・・・。

 

にんじんは、長くて、苦しい夏休みが終わり、寄宿舎に帰っていきます。

辛い時空を見上げるんだと教えてもらい、前を向いて花道を歩いて行きます。

頑張れ~にんじん。生きていたら良いこともあるからね~と客席から拍手するしかできませんでした。

 

この観劇で私の心のひっかき傷は、大きくなりました。

この傷は、どうすれば治るのかしら?

 

今、虐待されて子供が亡くなったり、育児放棄された子供が亡くなったりとニュースが流れます。

身勝手な親に怒りがこみ上げるけど・・・。

この世に生まれた子供が幸せに暮らせますようにと祈ること以外に

子育てが終わった私にできることは、何なんでしょう?

 

「真っ赤な髪で、そばかすだらけ

そうさぼくは、みにくいにんじん~♪」

ず~っとこの歌が頭から離れません・・・・(ノω・、)