半世紀ちゃんが行く~。-100621_160809.jpg

昨日、渋谷にコクーン歌舞伎「佐倉義民傳」を義姉と観に行きました音符
シアターコクーンでは、一年に一度、渋谷という地で勘三郎さんの、新しい、熱い、歌舞伎を楽しめるのですニコニコ平成中村座のように、平場に座布団で、舞台ととても、近いのも、面白いです。
「佐倉義民傳」は、下総佐倉の領主の圧政に
苦しむ領民の為に、名主の木内宗吾(中村勘三郎)が、江戸に行き、将軍に直訴するというお芝居ニコニコ
今回は、貧しい農民のラップ、舞台上には、本物の土、直訴の場面のスローモーションのお芝居等コクーン歌舞伎らしい斬新な演出(串田和美)でした。
「甚兵衛渡し」という、渡し守・甚兵衛(笹野高史)が封印を切り、命を賭けて、宗吾を渡す場面は、ぐっと胸に迫る歌舞伎らしい見所キラキラ
そして、「子別れ」という、宗吾と子供達の別れの場面は、子役の兄の健気な台詞に、宗吾と共に、私達、観客も涙・涙でした。子供と動物には、弱いので・・。
最後に宗吾が十字架に張り付けされ、処刑される場面では、女房おさん(中村扇雀)と子供達も縄で縛られて出て来ます。兄は、「弟は、怖がりだから、私が殺された後だと、怖がって可哀相だから、弟からお願いします」というのです。その叫びは、最後まで兄らしく、弟を思い、私は、怖くないんですよお父様というもので、泣かされましたしょぼん
弟の次に兄が殺される時、兄は、念仏を唱えます。張り付けにされている父が叫びます「唱えるな、恨め!恨み続けろ、地獄に行こう~」
仏様の様に、優しい宗吾が「恨め・一緒に地獄に行こう」とは・・しょぼんこの世の方が、地獄で、あの世の地獄の方が、ましなのかも。
この張り付け処刑の場面では、滝のように涙出ますので、厚めのタオルが必要ですニコニコ
ラストは、出演者、皆の熱いラップで 終わりますキラキララップは、早口で、言葉が聞き取れないところがあり、残念ガーン韻も分かりたいので、コクーンで上演した「天保12年のシェークスピア」みたいに、字幕を出してくれたらと思いましたガーン最後の強いメッセージのラップも少し、しつこいかなぁと感じましたガーン
観客は、宗吾の思いを十分ハートに刻んでいると思うので、観客の感じる心を信じて、家路に送り出して欲しかったと・・。
コクーン歌舞伎の為に作られた、キャラクター駿河弥五衛門(中村橋之助) は、物語を掻き回す役で、宗吾の誠実さと優しさが、うらやましくもあり、憎らしくもありという人物で面白い役でした。
「佐倉義民傳」・新しい物を作り、送り出す、出演者達の情熱にエネルギーを貰い、感動して大泣きをして、気分爽快になりましたニコニコ