京アニ放火、新作の作業データ回収 過去作の原画も多数 | みなものブログ

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京アニ放火、新作の作業データ回収 過去作の原画も多数

茶井祐輝、松尾由紀、一色涼

拡大する献花台には募金活動に取り組む人たちの写真が置かれていた=2019年7月29日午前、京都市伏見区、筋野健太撮影献花台には募金活動に取り組む人たちの写真が置かれていた=2019年7月29日午前、京都市伏見区、筋野健太撮影

献花台に供えられた「京アニ」作品を使ったメッセージ=2019年7月29日午前、京都市伏見区、筋野健太撮影
焼け焦げた「京都アニメーション」第1スタジオの1階部分=2019年7月20日午後4時26分、京都市伏見区、佐藤慈子撮影

 35人が死亡した「京都アニメーション」第1スタジオ(京都市伏見区)の放火殺人事件で、全焼したスタジオにあったサーバーから制作中の作品の原画などのデータが回収された。京アニの制作者たちの「生きた証し」が残っていた――。悲しみに沈むファンたちの間にも反響が広がっている。

 サーバーは全焼した3階建てスタジオの1階にあった。紙の原画は被害を受けたが、周囲をコンクリートに覆われた部屋にあったことでサーバーは焼損を免れ、消火活動の水の影響も受けなかったとみられる。

 電源は喪失していたが、同社は専門家に協力を求め、データを取り出す作業にあたった。記録されていたデータについては「欠損なく回収された」と説明。デジタル化されていた制作中の作品の原画や絵コンテ、過去の作品の原画など多数が含まれていたという。

 アニメ制作会社の関係者は、制作現場にあるサーバーには「作画など現在進行形の作業データがあるだろう」とみる。「亡くなった方たちの最後の仕事の成果を引き継ぐことができるかもしれない。大切なデータをせめてもの救い、なぐさめと思いたい」と語った。

 アニメ・特撮研究家で明治大学大学院特任教授の氷川竜介さんによると、日本のアニメ制作は現在でも手仕事の部分が多いという。「繊細な絵をていねいに描いた原画は動きの元になるもので、気持ちのこもった線で描かれることが多く、後進を触発する芸術性も高い」と氷川さん。「サーバーに原画が残っているなら、その生命のいくばくかは後世に受け継げる可能性がある」と期待を込めた。