• 古典俳諧への招待 : 今週の一句

    世界で最も短い定型詩である俳句。季語を折り込んだわずか17文字で四季の情景を描写し、複雑な心情をにじませる。俳諧研究者の深沢眞二氏、深沢了子氏の解説で芭蕉・蕪村を中心に、毎週1句を紹介。季語の花や鳥、歳時などの写真とともに、日を追うごとに変化する日本の季節感を伝える。(画像はすべてPIXTA)

  • 年守や乾鮭(からざけ)の太刀鱈の棒 ― 蕪村

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  • 月雪(つきゆき)とのさばりけらし年の暮 ― 芭蕉

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  • 冬枯や平等院の庭の面(おも) ― 鬼貫

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  • 凩(こがらし)の果はありけり海の音 ― 言水

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  • 世にふるもさらにしぐれのやどり哉(かな) ― 宗祇

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  • あはれさやしぐるる頃の山家集 ― 素堂

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  • 旅にやんで夢は枯野をかけまはる ― 芭蕉

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  • 霜百里(しもひゃくり)舟中に我(われ)月を領ス ― 蕪村

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  • 起て居てもう寝たと云(いふ)夜寒哉 ― 蕪村

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  • 紀の路(ぢ)にもおりず夜を行(ゆく)雁(かり)ひとつ ― 蕪村

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  • 菊の香やならには古き仏達(たち) ― 芭蕉

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  • びいと啼(なく)尻声かなし夜の鹿 ― 芭蕉

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  • 小鳥来る音うれしさよ板びさし ― 蕪村

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  • 野ざらしを心に風のしむ身哉(かな) ― 芭蕉

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  • 月天心(てんしん)貧しき町を通りけり ― 蕪村

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  • 鯛は花は見ぬ里も有(あり)けふの月 ― 西鶴

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  • 三ヶ月や朝顔の夕べつぼむらん ― 芭蕉

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  • ぎやう水のすて所なき虫のこゑ ― 鬼貫

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  • 鳥羽殿へ五六騎いそぐ野分哉(かな) ― 蕪村

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  • あかあかと日は難面(つれなく)も秋の風 ― 芭蕉

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