アンポへの来賓祝辞全文

若輩ではございますが

一言ご挨拶を申し上げます。

只今、ご紹介に与りました

私、NBC長崎放送でラジオ番組を担当しております、芸人・南野やじでございます。

本日は新郎・坂本優さん、新婦・嘉松珠理さん、ご結婚、誠におめでとうございます。

嘉松家 坂本家 ご両家の皆様、心よりお祝い申し上げます。

私が、新郎・坂本優くんと初めて出会ったのは

……………この表現には、違和感を覚えますので、『芸人・平気(たいらぎ)アンポ』名義で、お話をさせて下さい。私とアンポが初めて出会ったのは、忘れもしません、2015年8月10日の未明であります。

今の時代を象徴するエピソードになるかと思いますが、ある日突然、SNS上で、私のもとへ「弟子にして下さい！」という、なんとも反応に困る一言を彼が送り付けた事。

これが全ての始まりでした。

3年前の8月10日未明

長崎市内のとあるライブバーで

彼と出会いました。

彼は、私と実際に会うという事で緊張したらしく、本人曰く40度近い知恵熱を押して彼はやって来ました。

そこで彼が振り絞って出した一言、それは

「自分の人生を変えたい。」

その日から今日までの3年4ヶ月間、端から見れば、ままごと同然にしか見えない師匠と弟子の関係を継続させて頂きました。

多少の贔屓は含みますが、アンポは芸人としての才能があります。2017年1月、R-1ぐらんぷり福岡地区予選1回戦をアンポは見事突破し、続く大阪地区予選2回戦を一緒に出場した事。その日の夜、新世界の串カツ屋でビールを飲みながら打ち上げをした事が、忘れられない想い出です。

私は、古いタイプの考えを持つ芸人なのでしょう。これからお話する事は、どうぞ一芸人の愚かな戯言として聞き流して頂きたく存じますが………

「芸を極めたいならば 家庭を駄目にしろ」

「家庭を大切にしたいならば 芸を諦めろ」

理不尽極まりない言葉かとは思いますが、これが私の信念です。芸の道で身を立てる事は、それほどまでに厳しいのだという自身に対する戒めと覚悟です。

今日、この場で、アンポが結婚する。

実に実に目出度い事です。

しかし一方では、アンポが才能ある芸人だと信じてるが故に、言葉ではなんとも形容し難い複雑な心境である事も、また事実であります。

せめてもの救いは、今日の御縁が『芸人・平気アンポ』として闘ったが故に、結ばれた御縁であるという事です。

健康第一 絶対無事故で

朗らかに日々を過ごされる事を

心から願ってやみません。

甚だ僭越ではございますが、これを持ちまして、私の祝辞に変えさせて頂きます。

本日は誠におめでとうございます！

2018年12月1日

南野やじ