多話誤吐(たわごと) | 南野やじオフィシャルブログ「南野やじの他力本願2」by Ameba

多話誤吐(たわごと)

「たわごと」の正しい漢字表記は「戯言」。そういえば、大学卒業の際に書いた自分の文集もタイトルが「たわごと」。


結局、22歳の頃から、何も変わってないという事です。駄目人間です。南野やじでございます。


この土地での4年間、よく愚痴をこぼしました。特に一昨年は酷かった……。あの時期が人生の底であってほしいと心から願います。


東京でやってきた15年のキャリアを故郷の地で生かしていこうと決意して、やって来たのが2012年の春。


答。「現時点では大失敗」


私は、とるに足らない糞芸人である事を思い知らされました。


それを気付けただけ良かったと思います。


この4年間で私自身の商品価値は落ちたかもしれません。でも私自身の商品の質は上がったと信じてます。


私自身の最大の変化。


過去は「どうやって自分のネタを伝えるか」という事だけを考えていました。


現在は「どうやったら相手に楽しんで頂けるか」という事を考えてやれるようになったと思います。


イレギュラーな事にも多少は対応出来るようになったと思います。


先日、長崎市の某所で、御客様の殆どが60代70代の壮年という会場で、約10分間、お話をする機会がありました。


今までの私なら、自己紹介も手短かに即ネタに入って、ポカーンとさせてしまう場面が大半でした。


それを反省し、まず、ゆっくりとしたトーンで入り、文字通り「皆様と会話をする」気持ちで臨みます。


愛弟子のアンポ君に常々言ってる「大きな声で、ゆっくり、丁寧に。」を意識してやります。


お経漫談のネタも、1枚1枚丁寧に、解説を加え、まるで授業をするかのように披露します。逐一、意志疎通が出来てるか確認します。勿論、年配の方に対しては、より丁寧に話します。


すると、どうでしょう。
(大改造劇的ビフォーアフターのBGMを各自の脳内で流して下さい♪)


皆様、前のめりに私の話を聞いて下さり、尻上がりに笑いが起きたではありませんか!


そして最後は演芸の雰囲気を出すべく、ウクレレの音色に合わせ、風刺の効いた謎かけを3つ披露。


盛大な拍手の中、終える事が出来たのです。


売れてる芸人さんならば、とっくの昔に会得してるスキルです。私は、それが出来ていなかった。19年やって、ようやく実践出来るようになりました。


(ここで改造前ビフォー時に流れるアップテンポのBGMに変えて下さい!♪)
それでも、地元メディアの御仕事には御縁が無いようです。こればかりは仕方ありません。需要が無ければ供給の仕様がありませんから。


ならば、別に芸人という括りに固執せず、こんな自分でも必要とされてる場所を求めて動き続けるのみです。


先日、酔っ払いのオジサンが嬉しい事を仰って下さいました。


「やじぃ~~~!!俺はなぁ~~!お前の事を~~!……りぃ…理解してるぞぉ~~……ヒック。辛抱するんだぞぉ~~。長崎の事ぉ~キライになったら~~!!つまらんぞ(駄目だぞ)~~~!……ァ~~ックション!!ズズズ~~。よぉ~~し!やじぃワイン飲めぇ!」


………………ええ、大丈夫です。どんなに嫌な事があっても理不尽な圧力があっても、それでもここが私の地元です。