対無関心 | 南野やじオフィシャルブログ「南野やじの他力本願2」by Ameba

対無関心

南野やじでございます。


世間は「お笑い」に対して随分冷たくなったなぁ……と勝手に感じています。


少なくとも10年前は「お笑い」に関心を寄せて下さる方の人数は多かったように思います。割合で言えば世間の約20%位はいらっしゃった、と思うのです。


今は10%以下だと思います。


2014年の各賞レースの視聴率です。
R-1ぐらんぷりが7.2%。
キングオブコントが8.3%。
THE MANZAIが11.0%。
(多分、この数字で合ってるはずです。)


民放地上波ゴールデンの生放送です。


レギュラーのネタ番組が無いにも関わらずです。


今は、そういう時代なのである、と割り切るべきなのでしょうか?


贔屓目抜きにしても、内容はメチャクチャ面白いし、ネタのレベルも高いと思うんです。


こんなにも世間は感心を示してくれないものなのでしょうか?


視聴率と言えば、随分前の話ですが、巨人戦の日テレ地上波の視聴率が僅か4%という日があったのを凄く覚えてます。いつの間にか、地上波で放送するのは開幕戦とか優勝がかかった試合くらいです、というのは流石に言い過ぎですが、試合数は凄く少なくなりました。私の父は昔からG党のはずですが、最近の巨人の選手は知らないと言います。メジャーリーグばかり見てます。ちなみに私は、CSの「野球好き」で大学野球を見るのが好きだったりします。どうでも良い話ですが……。


「格闘技」も地上波であまりやらなくなりましたね。私自身、そんなに「格闘技」には詳しくありませんが、観るのは好きです。K-1 WORLD MAXの日本トーナメントとかは同世代の人が活躍してるという事で結構注目して観てました。お笑いブームと格闘技ブームが下火になった時期が大体同じだよなぁ、と私は思います。もし、このブログを御覧になってる格闘家の方がいらっしゃいましたら御意見を伺いたいです。あ、でも大晦日はガッツリ格闘技特番やるみたいですね。


そうかと思えば、一方では「ゆるキャラ」と「アイドル」の人気は凄いです。お金儲けになってるか否かは別にして、需要は凄いです。各地方都市に必ず1キャラ又は1グループいらっしゃっいます。地域活性には、とても良い事だと思います。


でも数年後は、どうなるかわからないです。


昔に比べて芸能の世界に憧れて入ってきた競技人口が増えすぎです。そしてジャンルの細分化がされ過ぎです。更には皆さん、ある程度のレベルには達しているから、ちょっとやそっとテレビに出たくらいでは満足に稼げないんです。


そもそも「芸能」とか、もっと言えばスポーツも含めた「エンターテイメント」というジャンルは、本来世間では不必要な職種なんです。「余剰物」なんです。


社会が潤っている状況下で初めて世間は「娯楽という名の余剰物」を求める訳ですから。


東日本大震災以降、時代の流れが変わったと思います。価値観や考え方が変わったと思います。確実に便利で豊かな時代になったのに、なんか「余裕が無い」のです。


話を「お笑い」のジャンルに戻すと、今年は実力があるのに解散又は引退する芸人さんが多かったように思います。勿体無いというかやりきれないというか……。でも仕方無い事なのです。世間の大多数が無関心ですから。悔しいですよね。


東京を離れて気が付いた事が沢山あります。ちょっと乱暴な言い方になりますが、やはり世間は(特に地方は)「お笑い」に無理解な人が多いです。テレビで見るだけで充分だと思ってる方が大多数です。


私は、場所を選ばずネタをやり続けました。現場があるだけでも有り難いからです。早朝の野外、駐車場の隅、スーパーの売場内、生意気な子供達50人しかいない多目的ホール、おっかない泥酔客ばかりの飲食店…………。間違いなく東京時代より打たれ強くなったと思います。ウケようがスベろうが全ての現場に全身全霊で挑みました。


正直、2014年は芸人人生最悪の1年でしたが、やっぱり私は「お笑い」が大好きな救いようの無い人間である事を再確認しました。そして、本当の意味で他人(ひと)の優しさに感謝しました。


昨夜、響ローラさんのラジオ番組でも喋らせて頂きましたが、私は東京で夢破れた人間です。自分が落ちこぼれである事は重々承知してます。であるにも関わらず芸人を続けています。続けていくのであれば、どんな形でも構わないので、地元の方に南野やじを認めてもらえなければ先は無いです。


来年は(とりわけ地元の)皆様に己の存在を知って頂く為に、もっともっと自ら飛び込んで行こうと思います。門前払いを恐れず、無関心な方々に少しでも興味関心を持って頂けたら嬉しいです。


皆様、よいお年を。