母上・・・
それは国産霜降り黒毛和牛の一級品で御座います
わんこのエサにするには些か、高級すぎるかと・・・・・
『あらそうなの?』などと、すっ惚けた返事をされるから困る。
母の天然ぶりは今に始まったことではないが、昔から、どこかトボケた人だった。
自宅で挙式するという親戚宅を訪れた際、『まぁ、謙虚なご夫婦ねぇ』と宣う母の眼前に広がるのは───
招待客500人と、60畳はある絢爛豪華な大広間だった。
※画像はサンプル
広い中庭に用意された各テーブルセットには、アルコール、料理、デザートなど一通りのメニューが揃っていた。
一般的にみて、自宅で挙式するという場合でも上記の例は【結構スゴい】の部類に入るのではなかろうか?
あれ?私の感覚がおかしいのか??
しかし、母の口からは───
折角の結婚式なのだから、
もっと広々とした場所でなされば宜しいのに…
私含め、当家の付き人数名・・・ポカン( °д°)
「明らかに盛大な結婚式」という印象を受けたのは、どうやら私とお付きの者達数名だけだったようで。
母はその「謙虚な」結婚式とやらに余程驚いたのか、自宅に帰って来てから白侶にも感想を報告していた。
奥様、○○○家(我が家)の三分の一と言うことは、十分に大きゅう御座います..
※我が家の総敷地面積=桂離宮
あら、そうなの?
私には、とても謙虚で慎ましやかな結婚式に見えたのだけれど、
嗚呼、奥様・・・
一般的なご家庭に500人もの人間を招待したら、大変なことになります..
まず、お車をお停めする駐車スペースが御座いません!
お料理の準備も大忙しで御座います!
ふふ、
いやだわアナタ達ったら(微笑)
車など、お庭に停めておけるでしょう?
それに、どこのご家庭にもお手伝いさんがいるものでなくて?
おりません、母上