近所のギリシャ人は、
世界(もとい宇宙)の中心は自分だと信じて止まず、
完全なるラテン気質で、
おまけに先天的な多弁症である。
たしかに彫刻のような顔をしている。
(が、近くでみるとド迫力)
たしかにヘラクレスのような肉体をしている
(が、多少目を細める必要がある)
「オフィスにはミュージックを、訪問者にはコーヒーを、美女にはキスを!」
という口癖は、
彼の中でれっきとした哲学らしい。
ヨーロッパの中では、国民の幸福度がとても高く、
「我らと文化を共にする者をギリシャ人と呼ぶ」
という言葉があるほど、
人種的偏見もなければ、誰に対しても愛情豊かで、ひとなつっこい彼ら。
財政危機を感じさせない陽気なオーラは、
近くにいる者をも楽な気持ちにさせてくれる。
(ドイツ人は彼らに腹を立てているが)
ただし、時間にルーズなところが玉に瑕。
約束を忘れたり、遅刻したりすることに全く罪悪感を感じないという神経に、何度か私のおでこの血管がぶちっと切れたことがある。
どこに行っても完璧な人はいない。
そう思い始めた今日この頃。
「だから地球はまるい!」
これが私の哲学である。