(photo : film school project) 


美容院で髪を切ってもらった時、自分の
イメージしていたのよりも短くなって
しまった。


そして車の中で、バックミラーに自分を
映しながら、うーん、うーん、と
納得しないまま家に帰った。


という経験はないだろうか。


一週間以内のお直しは無料だとしても、
短くなったものを生物学的に伸ばすことは
美容院ではできない。


だからといって美容院に難癖をつけるのは
間違っている、と私は思う。


鏡の前で美容師が自分の髪を切っている
過程を、その一部始終を見ているのは、
他でもない自分なのだから。



そう、自分は証人なのだ。



テレパシーなどでは伝わらない。
違和感を感じた時点で言葉を発するべきなのだ。


なにもこれは美容院に限ったことではない。


日常生活や人生のあらゆる場面で、
言葉を発するということがいかに重要かを
忘れてはならない。


そして、他人と意見が違っても良い。


それに自分が納得するなら、それに賛同すれば良い。


納得しないなら、相手を納得させられるだけの理由があれば良い。


短くなった髪が再び長くなるまでの時間と
気持ちを考えたら、言葉を発する方が
いかにダメージの少ないことか。


そして、自分に対する後悔の念が
いかに少ないことか。


言葉とは、地上で人間だけが持つものである。




それを発することを決めるのは自分だけに



私は自分の言葉の力を信じるのである。