何気ない仕草や気遣い、笑いのツボ、
ユーモアのセンス、または美しい骨格、
あるいは所持品。


恋に落ちるポイントや瞬間は人それぞれ
違うけれど、私たちは時に国境を越え、
言葉の壁や文化の違いを越え、
いろんな形の恋愛をして日々過ごしている。


(余談だが、私の家族は相手が日本語の
分からない外国人でも、ゆっくりと大声で
喋れば自分の言葉は相手に伝わると信じている)



とんでもない悪女に騙されて、再出発を
決意し飛行機に乗り込んだ青い目の男子


仕事と恋愛の両立に翻弄され、涙を流し
ながら苦渋の決断をした鼻の長いお兄さん


過去の恋愛の傷からいつまでも立ち直れず
何もかも失った超ロマンチストの白髪の
おじさん、


などなど。



様々な国で様々な人たちに出会った。



しかし、幾つになっても、どこに居ても、
恋愛の悩みは万国共通ということに気付く。


何億人もの中からたった一人の運命の
相手を見つけるのは、


どうやら至難の業のようだ。




さて、私はというと。




ほっぺにチュウの挨拶に対する免疫力がつき、


巨人を見ても驚かなくなり、


キロでもポンドでも単位なんて気にしなくなり、


相手の血液型を知ろうとしなくなった。


私って意外に順応性が高いかも?


と思いたいところだが、


そう簡単にはいかないのが、恋愛である。


便座の蓋を閉められない人や、お箸の持ち方が下手な人を好きになれと言われてもどうしてもできない。


譲れないものは譲れないのだ。


世界中にはいろいろな人がいて、
その誰もが違う顔や声や匂いや考えを
持っている。


私はそんなまだ見ぬ人たちと出会い、


観察・研究をし、浮いたり沈んだり、


膨らんだりしぼんだり、


喜んだり悲しくなったりしながら、



これからも調査を続けていきたいと思う。