前回 に続いて、収益認識の話です。


ポイント3:Gross versus Net revenue Recognition

ネット企業がこの項目の代表例ですね。どちらの手法でも利益は同じなのですが、売上高の計上額に差が出ます。Grossの方がNet revenue(Gross-コスト)よりも売上が高くなり、トップラインの成長率が高く見えるので、Grossを選択するインセンティブが働きますね。USGAAPでのGross認識の条件は以下の通り。


①契約で主要な義務を負っている

②在庫リスクと信用リスクを負っている

③サプライヤーを選べる

④価格設定に裁量権を持つ


ポイント4:長期プロジェクトの収益認識

Percentage-of-completion(工事進行基準)とCompleted contract(工事完成基準)の比較です。


①Percentage-of-completion(工事進行基準)

これはコストによる利益の比例配分です。早く利益を計上できます。


条件

プロジェクトの全売上と費用の見込みの信頼性が高いこと


公式

当会計期間での売上 = (今日までのコスト/総コスト見込み)*総売上見込み - 前期までの売上合計


上でも述べたように、コストによる利益の比例配分です。


その他のポイント

1.利益見通しが変更になった場合、修正は、将来の分に対して行う

2.損失が見込まれる場合は、全損失がその期に一度に認識される(期間で配分することはない)

3.長期プロジェクトの売上と費用がマッチする


②Completed contract(工事完成基準)

契約が完了するまで、売上は計上できません。


条件

プロジェクトの全売上と費用の見込みの信頼性が十分でないこと


その他のポイント

1.利益見通しが変更になった場合、修正は、将来の分に対して行う

2.損失が見込まれる場合は、全損失がその期に一度に認識される


練習問題を解いて慣れましょう。簡単なパートなので、確実にスコアしたいところです。