今回は、1.Professionalの(B)Independence and Objectivity(独立性と客観性)を紹介します。Practice Examでも良く出題されていますね。ということは、重要性が高い、ということです。


B. Independence and Objectivity

サマリー

①独立性と客観性を確保し、適切な配慮と判断をすること。

②独立性と客観性を損なうと合理的に予想されるような贈物、利益、報酬もしくは対価を提供し、要求し、または受領しないこと。


ガイダンス

①独立性と客観性を損なうような状況は回避すること。

②ささやかな贈り物やもてなしは受けても構わないが、独立性と客観性を損なうようなものは受け取らないこと。③顧客からの贈り物は会社への報告の上受け取ることができるが、ブローカー等ビジネス獲得を目的とする者からは受け取らないこと(顧客と業者は区別する)。

④出張費などの費用は自分で払うこと(公共手段がない場合は、お任せはOK)。

⑤Issuer-;paid research(お金を払ってレポート作成をしてもらう)の場合は、独立性と客観性を損ないかねない(フラットフィーが望ましい)


適切な手続き

①リサーチからの意見にはバイアスがかからないようにし、報酬制度もアナリストの独立性と客観性を保つものであること。

②望ましくない意見をレポートに書くことを拒む顧客を特定し、リサーチ対象から外し、規制対象リストに載せること。

③従業員のIPOや私募債の購入を制限すること。

④アナリストとポートフォリオマネージャがポリシーに沿っているかどうかを監督すること。

⑤アナリストとポートフォリオマネージャに客観性を損なわせかねない部門に監督させないこと。

⑥交通費やホテル代は自分で払うこと。


テスト対策

①顧客からの贈り物とビジネス獲得を狙う業者からの贈り物を区別しましょう(前者は会社への報告をすればOKだが、後者は×)。前者の例として、ファンドのパフォーマンスが良ければ、顧客の別荘を使える等があります。


②インベンストメント・バンキングのリレーションの話があります。良いレーティングに変更させるような圧力がアナリストにかかることがあります。こういうケースでは、圧力に対してNOと言い、レーティングは変えず、その顧客を規制対象リストに載せるのが正しい手続きです。


③Issuer-;paid researchは、レポート作成前にフラットフィーで支払いをするのが、アナリストの独立性と客観性を保つ上でさらに良い、と考えられています。


とにかく、独立性と客観性を維持できないと思われる状況は、violationだと考えてください。