補足

 

「オスのメス化とメスのオス化 2、3」の記事だけだと、わたしがLGBT差別主義者だと思われそうなので、補足。

 

3つ目。「空気を読む脳」

 

 

そもそも、ヘンリー・メイコウの「フェミニズムと同性愛が人類を破壊する」でも、否定しているのは「同性愛者」そのものではなく、「同性愛を煽動している資本家」である

 

ここを間違えると(というか普通に読めば間違えるはずがないが)、メイコウが単なるLGBT差別主義者で、旧来の家族制度を支持しているだけの古い人間だと勘違いしてしまう。

 

 

[一] ゲイとフェミニストは被害者を装うことで、反論できない一方的な戦いを仕掛けている。異性愛者たちは「ホモ恐怖症」や「男女差別」と批判されるのが怖いので、自分たちの立場を擁護することすらできない。

 

[二] ゲイとフェミニストは共産主義者の十八番である騙しのテクニックを使っている。表面的には女性の権利を擁護するふりをして世間の支持を得つつ、裏では革命のための同性愛化を進めてきた。 (p.71)

 

杉田水脈が、「LGBTは生産性がない」などと言ったせいで、差別する側が悪いという風潮が広がってしまった。(むしろそれが狙いか?)

たしかに「生産性」という言い方を人間に対して使うのはおかしい。

しかし、LGBTに対して偏見があるのは仕方が無いし、実際男同士がキスしてたらキモいし(女ならいいけど)、生理的嫌悪感を抱くのは正常でしょう。

 

私はかつて、「特殊な性的嗜好を持ったマイノリティ」というマスメディアのゲイのとらえ方を受け入れていた。彼らが自分たち専用のバーに行ってやりたいことをやるのも、他の人に迷惑をかけないなら構わないと思っていた。

だが最近、ほとんどのゲイが異性愛の男性の方に魅力を感じていることを(中略)知った。(p.77)

 

ホモはホモ同士で勝手にヤってろと思うが、そうはいかない。

異性愛者に手を出し、どんどん増殖していく。

つまり、ゲイは差別を被る被害者ではなく、むしろ加害者側なのだ。

 

ここで、一つ断っておいた方がいいだろう。私には11歳のときに知り合った年上のゲイの友達がいるが、現在までの40年間、彼がおかしなそぶりを見せたことは一度も無い。彼のように分別があり、たとえばプライベートな状況でも男性をむやみに襲ったりしないゲイも、当然ながらたくさんいるはずだ。(p.78)

 

だが、全員が犯罪的かつ活動的な人間というワケでもない。

ほとんどのゲイは、おとなしくてやさしいんだと思う。

 

私はレズビアンを敵視しているわけではない。近所にも多くのレズビアンがいるが、いい人で、こちらにも干渉しないからあなたにも干渉しないでほしい、という立場のようだ。ただ、活動家は別である。(p.91)

 

たぶん、こういう人たちが実際は同性愛者のなかでは多数派なのでしょう。

にしても、活動家や革命家なんて、どいつもこいつもロクなヤツがいない。

 

 

何度でも書くが、批判しているのはあくまで煽動家、活動家であり、それにまんまと乗せられた同性愛者・被害者ではない

 

そこの区別がつかないと永久に議論が平行線のまま。

そして、その区別がついていない代表例が中野信子である。

 

「空気を読む脳」(中野信子)のp.112~121では、「同性愛の科学 "生産性"をめぐる議論」をテーマとしている。

 

 

 

 

そして、この著者は活動家とその背後にいる資本家の目的についておそらく何も知らない

だから、そもそもの前提条件が違うし、いくら研究例を引用したところで全体像は掴めない。

 

それを理解した上で、それでも参考になる箇所がいくつかあったので紹介。

 

同性愛は人間だけのものというわけではありません。

動物界では、同性間で行われる性行為はごく普通にみられる一般的な行動です。バジェミールによれば、全世界で450種類以上の動物に、求愛、ペアリングを含む同性愛行為が記録されているといいます。

(中略)

性行動はヒト以外の生物においても、繁殖という目的で行われるだけではなく、群れを平和に保ち、群れとしての行動を円滑に進めるのに役立つという機能もあわせ持っています。あぶれたオスをオスが満足させたり、オス同士の絆を強化したりするなど同性間の性行動が社会的な役割を果たすことがあるのです。(p.116)

 

自然界でも同性愛が一般的だと。

だが、本当だろうか?

 

最初に紹介した「奪われし未来」では、環境ホルモンによって動物の性行動が異常化することが示されている。

この研究がどの年代で行われたのか?(1960年以前であれば、環境ホルモンによる汚染も少ないので意味がある)

どんな目的で、どんな資金源から研究されたのかも気になる。

 

イタリアのカンペリオ=キアーニらの研究グループは、同性愛者男性の女性の親戚は、ストレート男性の女性の親戚の1.3倍の子供がいることを示しました。

(中略)

つまりデータは、同性愛遺伝子をもっている方が、より生産性が高い可能性を示唆しているのです。(p.119)

 

これを説明するために「ヘルパー仮説」が提唱されている。

同性愛遺伝子をもっていると、共感力が高い(?)ため、親戚の子育てを助けるという、ちょっと意味不明な理論。)

 

個人的にこの仮説はおかしいと思う。

たとえば、

・同性愛者遺伝子をもつ方が不倫しやすく、結果的に離婚を積み重ねて子供が増えていくのかもしれないし、

・最近では親戚が子育てを手伝うというのも家族の希薄化で薄れてきているし、

・そして、1.3倍程度であれば誤差範囲と言えなくもない。

 

要するに、穴だらけなんですよ。

いくらでも他の原因が思いつくし、主張もこじつけられる。

 

 

ただなんとなく、女性的なところのある男性(可愛い系男子)、男性的なところのある女性(おてんば娘)はモテる気がするけどね。

 

 

 

 

 

さやかと田中

 

 

一体、女と寝ることがもっとも男らしい行為だという誤解が生まれたのは、いつからでしょうか。

女と寝れば寝るほど、そして、女と感情的心理的交渉を持てば持つほど、実は男性というものは女性化するものなのであります。光源氏でも、「好色一代男」の世之介でも、日本型ドン・ファンが、何となく女性的なのは、この点から見て、リアリズムの本道を行っているというべきです。

ボクシングでも水泳でも、男性的な体力のさかりは、まだ女をよく知らない年頃に限られています。(p.96)「不道徳教育講座(三島由紀夫)」