約束を 守りて人の 信を得る

   小さき事も 積もりて絆

 

 絆とは 目に見えざる 糸なれど

   切れずに続く 心のつながり

 

 他人との約束を守ることは,相手に安心感を与え,信頼を築くための基本となるところ,

 

 一度の約束を守っただけで絶対的な「信」を得られるわけではなく,日々の積み重ねが大切であり,小さな約束や言葉を誠実に守り続けることで,長い目で見た「信頼」が築かれていくのでしょう。

 

 また,絆については,人と人との信頼や思いやりによって結ばれ,多少の困難や距離があっても切れずに続く,目に見えぬ糸のようでもあり,

 

 時に見えにくくとも,心と心を結び続ける,不思議な力であると思われるのです。

 

 ところで,静岡県伊東市長の,学歴詐称を端に発した,議会の解散については,約束や絆はおろか,信頼や人情のかけらも感じられず,一農夫がテレビなどで見聞きしていても,違和感があったのですが,

 

 不信任とは議会が市長の判断や政策に対して責任を求める手段であるところ,今回は学歴の虚偽という個人の信用に関わる問題が発端となり,私的な情報に振り回されて,議会と市長の正常な関係が崩れての解散でもあったと言えるのでしょう。

 

 さて,厳しく追及する姿勢は「職責の一部」として正当化できても,やり方や,議論の在り方が市民に「異常」と映った場合は,政治的に不利益を被ることもあり,

 

 議会解散で失職した議員は,選挙で落選すれば,あれほどまで叩かなくても,他に方法があったと,反省するかも知れず,その時には,強い悔悟を迫られるのでしょう。